独立戦争 3 ページ4
アメリカside
イギリスが俺のために泣いてくれているという事実に、俺はどこか満たされていた。
『ねえイギリス、俺は【君】から独立する。
だから金輪際紅茶を飲まない。
それでも君の中の【俺】はまだ弟なのかい?』
『・・・っ、お前のことは弟だと思っている。
だって可笑しいだろ⁈弟を弟ではないナニかとして見るなんて!』
可笑しくはないんじゃないかなって思う俺はどこか壊れてしまっているのかな?
けど俺はうれしい。弟ではないナニかってことは【恋人】として見てくれるかもしれないってことだろう?
待っててイギリス
俺は君を弟という立場からではなく、男として奪いにいくからさ!
そのためにも
今回の戦いは負けるわけにはいかないんだ。
泣きながら「離れないでくれ、行かないでくれ」とすがりつくイギリスを身体から離す。
ああ、なんていじらしい!
俺はイギリスの喉に噛みつくようなキスをした。
『ちょっ、おま・・・』
顔を真っ赤に染めてこっちを見るイギリスに一言、耳元で囁いた。
『―――好きなんだぞ』
イギリスside
何で今、あのときのことを思い出しちまったんだろうな?
真っ赤な顔をして独立を訴えてきたあいつの顔が頭から離れない。
――だったら・・・
好きだったのなら、離れずにそばにいてくれてもいいじゃないか。
そう思ってしまう俺はやっぱり女々しくて・・・
なんだか悲しくて・・・
木陰に隠れて、ひとりで泣いた。
雨と一緒にこぼれた涙が流れていった。
決戦の時は迫る。
「なあ、アメリカ・・・もう、てかげんしねぇから」
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作者名:ねろ | 作成日時:2018年2月21日 14時