乙女ゲームのヒロイン (ページ33)

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乙女ゲーム33 ページ33

「俺らはね～、たまにあいつらと食べるんだ
　就職があるし」
「そうなんですね、よく覚えてましたね私のこと」
あの修羅場から一ヶ月ちょい経っているのに
「そりゃグルッペンに物怖じせず、騒がず話すから
　俺らが驚いたし」
「あいつ邪悪な顔して人と関わるの好きだからな
　印象に強く残ったよ」
「威圧感あるからな、しょうがねぇけど」
神の文字の方は多分フォローされてるけど
後の二人は貶してるのかな…

「遠足でおんなじ班だから怖がってたら班が
　うまく機能しないと思ったので
　当たり障りのない態度を意識してましたよ」
彼らは私を見て笑った
「素晴らしいね、珍しく、いい子だ」
神の方がそう言ってドアを開ける
いつのまにか教室に着いたらしい

「A…俺を見捨てましたね、殺しますよ？」
ショッピが激おこだったが鼻で笑ってしまった
「普段との差ヤバ、ごめんやん、ショッピ君」
「その腹立つ顔やめてくれませんかね？」
左頬をつねられ、彼は離れる
「なにかの縁だ、今日は僕達と食べようよ」
「なんかナンパみたいな言い方」
「それはこいつの話し方のせいだな」
テキパキと動く三人にアワアワしてる私
「どうぞ」
「失礼します」
私が頭を下げると笑う四年生

「俺はひとらんらん、三年生」
「しんぺい神、ペ神って呼んでね」
「こいつらからは兄さんって呼ばれてる」
「アウォ・Aです」
「つられたね」
三人の纏う空気はのんびりなのだが、
話してる話題は濃い
あと聞き上手で、兄が三人いるかのように思えた