乙女ゲーム23 ページ23
「何も起こってないね」
「っしゃ‼キタコレ‼」
「たまに残念なんだよね〜」
「常に残念の間違いでしょ」
リズくんの言葉にガッツポーズすると
ボソっとアロンくんに言われた
見た目が可愛い女の子なので、偏見が凄い事は承知
私自身も鏡を見た時、偏見口に出してたからね
「本人が言ってしまうんだネ」
「気をつけろよ、」
「いやいやロウアくん、口癖とかは他の人のやつなんで
仕方ないと言いますか」
「誰だロ」
「白々しい〜」
ローフェイくんの笑顔は可愛いが、
それで誤魔化しは効かない
ムーノルトくんの反応が新鮮で良いとこの前本人の前で
言っていた
駄弁りながら、教室に入ると女の子達の歓喜の声
運良く一番後ろの私は一歩下がり、クラスの状況を見る
クラスの女の子達が寄ってたかって彼らに挨拶をしてる
なんなら席の周りに立って話しかけてる
急なクラスの変化に首をかしげる
「これで俺等と話せますよね？」
振り向くと朝から眠そうに細められた目の人
「何故、そこまでして私にこだわる必要が？」
イベントを回収してないヒロイン
好感度もへったくれもないそもそも名前すら覚えてない
会話すらしていない…と思ってる私を構う
「Aさんが面白いからです」
「何を見て面白いと？
あれ？私、喧嘩ふっかけられてる？」
「そういうところです」
彼は私を通り越して教室に入る
女の子達は視線を寄越すがすぐにアロンくん達を見る
なんならナレーションの声が聞こえない
どうなっている？
「アウォさん、入らないと遅刻になるよ？」
「はい」
後ろから担任の声が聞こえたので教室に入る
空いてるのは眠そうな人の隣しか空いてなかった
私は早歩きでその隣に座った
「そういえば、名前は？」
「…ショッピっす、遠足の時おんなじクラスでしたよ」
「聞いてなかったからね」
「後でトントンさんにチクろーっと」
「えー、長いから嫌なんだけど」
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作者名：名無し | 作成日時：2022年2月26日 15時
