引き裂かれた絆2 ページ25
向井side
阿部ちゃんが他の吸血鬼と言い争っているうちに追っ手が来た
しかも人間…
もう人間が一番嫌いなんよ
目「こ……！？康二？？」
！？何故や！！なんでここにめめが…
「めめ！？なんでこんなとこにおるんや」
目「康二！？生きていたんだな…突然居なくなるから俺…」
うるさい…
「黙れ、貴様頭が高いぞ」
目「えっ…」
阿「なんだ、知り合いか？」
知り合い…そんなこと言ったら阿部ちゃんに真っ先に消される
向「まさか…人違いやねん」
どうしよう…こんな再会したくなかった
目「康二！本当にお前…なのかっ！？」
「……」
やっぱりめめやんな。俺の事しっかり覚えてはる
―――――
阿「相当ショックそうな顔してるけど笑、そんなに気になるなら本人にでも聞けば？」
目「なぁ、康二。嘘だよな？嘘だと言ってくれ」
「嫌だったんよ。毎日、めめの方が期待されて好かれて―」
目「なんだよ…それ」
「もう飽きたんやって。普通に生きるのは」
目「っ…そんな…」
「…もう俺の事はほっといてくれや！！」
阿「おぉ…人間のせいで可哀想な康二」
目「うるせぇ…お前のせいで康二が…」
阿「めめくん怖いよ？どうしたのそんな殺気満々で笑」
目「お前別に康二のことなんかどうだって思ってないんだろ？」
阿「そんなことないよ笑、こいつ結構面白くて好きだし俺は」
阿部ちゃんに撫でられる、やっぱりこの人は優しくしてくれる
目「康二に触んな、化け物」
阿「あらあら。康二、君のお友達は少々怖い人なんだね」
怖い人なものか！めめはいつだって優しいやつだった
「阿部ちゃんは俺を救ってくれたんよ、そんな言い方は許さへんで」
目「どうしてだよ…何が康二を狂わせたんだ」
めめはなんも悪くない…俺の精神が弱かっただけなんや
目「ねぇ！聞こえてるか！？」
「何もかも嫌だった。全て無くしてしまいたかった。どうせめめには俺の気持ちなんて分からへん」
目「……え…」
もう嫌…今すぐに逃げたい、もう二度と会いたくない
阿「ねぇ〜話終わった？だるいんだけど」
「阿部ちゃん、あんなやつほっとこうや」
阿「やっと話し終わったか…」
目「待ってよ康二！！まだ話は…」
「悪いけど…もうめめが知ってる俺やないから。二度と顔見せないで」
ようやく逃げ出せる
深「おい、化け物勝手に帰るんじゃねぇよ」
阿「まだいたのか。ちょこちょこ鬱陶しいな」
また新たな来客が来たようだ
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作者名：雨乃ふあ | 作成日時：2020年7月24日 21時
