リアルは俺だけにしてね~Ｙバージョン~ (ページ4)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:552 hit

4 ページ4

…これが最後。

そう思うと今までのことが頭に浮かんでくる。

初めて交わした会話。

年下過ぎて付き合うとかそんな考えもできなかったあの日々。

あなたの真剣な思いにほだされた時。

あなたがデビューした日。

同僚に彼氏って紹介できなかったこと。

離れて嫌だったこと。

抱きしめて安心したあの日。

…好きだよ。

だけど、私じゃあなたを幸せにはできない。

直人「…A？」

「…別れて下さい。」

あなたのことを想っても、私の幸せを考えても、こうするしかなかった。

直人「は？」

私の想像とは違う、本当に悲しそうなあなたを見て、すごく心が痛かった。
でも、私だって、これ以上は一緒にいれない。

…私にも、あなたにも…大切な人がいるから。

直人「俺、別れる気無いよ。別れない。絶対嫌だ。…絶対。」

「…それで誰が幸せになるの？」

直人「それはっ…」

直ちゃんも私も由美さんも山田くんも、誰も幸せになんてなれない。
だから、私は…

「私は山田くんと一緒にいたい。」

これ以上、誰の心も掻き乱さないように、真っ直ぐに直ちゃんの顔を見て、別れを告げた。

…ありがとう。
さよなら、愛する直ちゃん。