リアルは俺だけにしてね~Ｙバージョン~ (ページ1)

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Aちゃん…。

そう呼んでくれる彼。

ずっと大好きで追いかけ続けてて、部屋には彼のポスターばかりで。

でも、私にも大好きな彼氏が居て、アイドルの追っかけをやってても許してくれてた・・・はずだった。

私と山田くんが出会うまでは。

本当に手が届くところに山田くんが来てしまうまでは。

ねぇ、直ちゃん、私は…

私は今、本当に好きなのが誰だか、自分でもわからなくなってきたよ。

だって、あなたには…

あなたの横には私じゃない人がいるし、それに私も真っ直ぐに、純粋に、直ちゃんだけを想っていることができない。

こんなはずじゃ無かったのにな。

私にとって、山田くんはアイドルで、手が届かなくて。

直ちゃんは大好きな大切な人で。

だけど、あの頃から私達は自分の歩く道の先が一緒だとは思えて無かったね。

他の人が心に大きくいたから。

それはお互いに。

手遅れだと悟ったのは、マンションの下で彼女に遭遇した時だった。

どんなに信じたくても、あなたを信じられなくて、そして、私だってあなたに黙って…彼に会っている。