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『な、七海さん!』
シャワールームへ向かう後ろ姿の七海さんを急いで止める。
焦る鼓動を落ち着かせるように私は息を吸い込む。
『あ、あの……倒れたのをベッドに運んでくれたのって七海さんですよね?』
「そうですけど」
『じゃぁ………このルームウェアを私に着替えさせたのは「それも私ですけど」……』
私が言い終わる前に七海さんは答える。
それはある意味、期待通りの答えで
それが何か?とこの人は平然と言い退けた。
『な、ななななんで、そんな普通でいられるんですか!?』
「はぁ、人が倒れているのに普通も普通じゃないもないでしょ」
取り乱していた私は七海さんの言葉に確かにと納得してしまう。
でも、相手は七海さんと言っても男性で嫁入り前の女性が裸を見られたとなると恥ずかしい。
「まぁ、でも、安心してください」
『え?』
「あなたの貧弱な物に興味、ありませんから」
一瞬、時が止まった気がする。
そのせいで七海さんが言った言葉を理解するのに0.5秒かかってしまった。
ってか、この人さっき、なんて言った?
"あなたの貧弱な物に興味、ありませんから"
『………はぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ?!』
理解してしまうと一気に怒りのパラメーターがMAXになり、
私は死角を利用して後ろの枕を掴み、七海さん目掛けて投げるもののいとも簡単に躱され、枕はバンッと壁に当たり、力なく床に落ちて行く。
七海さんは何事も無かったかのように枕の横を素通りし、シャワールームと消えていった。
肩を上下し息をする私は見送る事しかできない中、転入してきた彼に言われた言葉を思い出す。
"なんで、仲悪いんっすか"
うん。なんか、今日、その理由がわかった気がする。
それに…………
虎杖くん…
やっぱり、
七海さんと仲良くできる気がしません。
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森 - 面白かったです‼続きならいくらでも待ちます‼ (2022年2月19日 5時) (レス) @page18 id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - もったいないです!面白いんで続きお願いしたいです!! (2021年3月20日 22時) (レス) id: 582368be36 (このIDを非表示/違反報告)
MARU(プロフ) - きゅん (2021年2月21日 14時) (レス) id: bd5ad6c911 (このIDを非表示/違反報告)
rinka(プロフ) - 少し思ったんですが…七海建人の建が健になってると思うんです。だから検索しても出てこなくて…訂正してはどうでしょうか? (2021年2月1日 21時) (レス) id: 6b7fb8da4b (このIDを非表示/違反報告)
rinka(プロフ) - めちゃくちゃいい!!大好きです!!更新頑張って下さい!! (2021年1月28日 16時) (レス) id: 6b7fb8da4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆか | 作成日時:2021年1月17日 0時