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｢A様！あの、参考書、貸してくださりありがとうございました…！やっと授業に追い付けそうです…！｣
『お役に立てて良かったわ。また困ったことがあったらいつでも言ってちょうだいね｣
おどおどしながら参考書を差し出すエマ。はっきり言ってすごく癒される。ぱっちりとした瑠璃色の瞳にさらさらの金髪を靡かせ席に戻る彼女は、どんな男性でも一発で落ちるくらいには素敵な見た目をしている。更に性格も良いとなれば、放っておく男などいないだろう。
…と思うのに、なぜかあまり攻略対象との好感度が上がっていないように見える。クラスの人たちとはそこそこ話しているが、スマイルと会話している場面をあまり見受けない。他のなかむやきりやんに至っては、ただのクラスメイト、といった感じで、お互いに興味など全く無さそうだ。
…いやいや、まだ序盤だから。これから親交を深めていければ問題はないはず。重要イベントはここからなんだから。
精一杯の笑顔を意識しながら、てこてこと席に戻るエマに手を振った。
後日。広々とした屋敷の部屋でお菓子を頬張っていたとき。
｢A様。舞踏会の招待状が届いていらっしゃいましたよ。｣
『あら、ありがとう。』
待ちに待った、この乙女ゲームで最も重要なイベント。お花の模様があしらわれたそれをそっと一撫でする。
スマイル主催の舞踏会。このイベントでは、当日までにエマと最も好感度が高い相手と一緒に踊ることが決まっている。実質、この舞踏会で誰のルートに入ったかが分かるということになる。
つまり、問題はそれまでにある程度スマイルとの好感度を上げなければいけないということ。
正直今の状況だと把握しきれていない部分が多く、エマが私の知らない間に他の攻略対象と仲良くなっている可能性もあり得るのだ。それでスマイル以外と組むことになってしまったら処刑エンドへの確率が更に高くなってしまう。
『(うーん…何かできることはないかしら…)』
舞踏会まであと3週間。どうしたらいいものか…
｢A様、着られるドレスはどうなさいますか？]
『…………あ！！！！』
突然大きな声を出した私にきょとんとするきんとき。目をぱちぱちさせてよく分からないと困惑している様子。
それだ。それがあった。心の中で親指を立てる。
『エマさんのドレスをスマイル様と一緒に選びましょう！』
その言葉にきんときが更に困惑したのは、言うまでもない。
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あまね(プロフ) - 待ってます👊 (4月29日 19時) (
レス) @page19 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
りる(プロフ) - 一 にのまえさん» あたたかいコメントありがとうございます…！とても嬉しいです！！頑張ります！ (2023年4月3日 0時) (レス) id: 36576409aa (このIDを非表示/違反報告)
一 にのまえ - わかりました！待ってますね！大好きな作品なので頑張ってください！ (2023年4月1日 10時) (レス) @page19 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
おみそ - りるさん» いえいえ大丈夫ですよw！そういう対策？ってとっても大事だと思いますしおすし ふざけてすいません (2023年2月14日 19時) (レス) @page19 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
りる(プロフ) - おみそさん» なんのお知らせもなしにすみません…！最近界隈が荒れてるようなので一時的にpwをかけさせていただいてます！ (2023年2月13日 17時) (レス) id: 36576409aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りる | 作成日時：2022年7月22日 0時
