～知り合い以上友達未満～【殺戮の天使】 (ページ9)

今日:4 hit、昨日:4 hit、合計:98,587 hit

８話ページ9

キィ...

私は棚の扉を少し開け、辺りを見回した。

うん......いないな。

『レイ....もう大丈夫みたい。』

ギィィッ

するとレイは穴の開いた箱から出てきた。

レ「危なかった...」

『本当、気づかれなくてよかったよ。』

レ「アレに見つかる前にここから出ないと....」

アレって.....呼び方(笑)

レ「捕まったら、多分.....」

―――――殺される。

『さっきの小鳥みたいに....か。』

レ「ぁ...そうだ、小鳥.....

A、小鳥の所に行っていい......？」

『う...ん。いいよ。』

殺人鬼が出てきたところに戻るのね.....oh

しかし！レイ可愛いからお姉ちゃん頑張るよ！！←

レ「小鳥の所に行こう....」

「『......』」

一応警戒して進んでます。見つかりたくはないからね。

あ、あの血だまりは........

『....改めてみると酷いな。』

あの時は殺人鬼の方ばっかり見てたけど....

小鳥は真っ二つに裂けてる。これはレイもショック受けるわな。

レ「酷い.....

.....おいで、連れて行ってあげる。」

そう言ってレイは真っ二つに裂けた小鳥を、そっと掌の上に....

って、えぇ！？Σ(ﾟдﾟ;) ﾇｵｫ!?←

その死体を、いったいどこに連れて行くつもりでしょうかレイさん！！←

まさかこれずっと持ったまま外目指すとかないよね！？

レ「.....せめて、埋めてあげたい....」

え、埋める、埋める.....あ！

『そういえば、さっき工事現場みたいなとこにシャベルがあった！』←

ザク、ザク...

今、小鳥を埋葬するための穴掘ってます。←

『...よし、これでいいでしょ。』

正直、ちょっと重たかったよ、このシャベル。

レイは、穴に小鳥を埋葬しようとする......と思いきや、

その手が、ピタリと止まった。

―――レ「.......違う。」

『.....え？』

そして、レイの目が、みるみるうちに透き通った青色に変わっていった。

ただ、その眼には光がない。

レ「違う.....この小鳥は、違う......」

『....？』

どう見てもそれはさっきの小鳥だ。

他に別の小鳥がいたとでも？

レ「こんなのじゃ、なかった。こんな姿じゃない。

こんな...可哀想じゃない。」

私の疑問に答えたのかと一瞬思ったけど、違うだろう。

今、レイの世界に......私はいない。

――――――――その時、酷い頭痛がした。