手遅れ l o v e r ((緑)) (ページ7)

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「わたしお酒弱いの」

『お前未成年やろ』

「同級生なんだから見逃してよ」

そして彼女は梅酒ソーダを、俺は生ビールを注文した。

いくつかフードメニューを注文し、運ばれてきたドリンクに手をかける。

『おつかれ』

「おつかれ」

大学生の挨拶なんか、おつかれ、くらいだ。

カチン、とグラスを合わせてから喉に流し込む。

「苦くないの？それ」

『苦ないよ。飲む？』

「うーん、飲む」

恐る恐る生ビールを口に含むが、すぐに眉間に皺を寄せた。

「おいしくない」

『お子様やな』

「うるさいな」

すぐに自分のドリンクで口直しをしながら、不意に俺を見つめてくる。

「…変わんないね、忠義」

『Aこそやん』

嘘、Aは綺麗になったよ

美容の専門学校に通っているからか、垢抜けているし

落ち着いた髪色もよく似合っていた。

付き合っていた頃にはつけていなかった真っ赤なリップも色っぽくて、つい唇を見てしまう。

「そうかな」

『おん、』

しょうもない嘘をついても、胸のざわめきは止まらなかった。

『…彼氏、いーひんの？』