手遅れ l o v e r ((緑)) (ページ2)

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連絡は取らなくなった。

でもたまにSNSで君の楽しそうな姿を見かけてた。

いいねもたまに押していた。

君には、あれから1度も会えへんかった。

長期休暇になれば帰ってきてたことも知ってるけど

こちらから誘う勇気は無かった。

街の中、君を探してみても見かけることすら無かった。

悔しいけど、彼女のことを忘れられなかったんだ。

その証拠に、今もまだ君の誕生日の数字をパスコードに設定してる。

『ゼロ、サン、イチ、キュウ』

見慣れた文字の羅列の奥

女々しい俺が、ぼんやりと映ってる。

この数字を見る度に、君を思い出す。

君は今、何してるんかな

楽しくやってるんかな

…もう、俺のことは忘れた？

あの日、明るく別れを告げた君は、俺に未練は無かったんかな

考えれば考えるほど、君に会いたくなる

手放さなければよかったと、思ってしまう。

急ぎ足で作った彼女には、なんの愛情も湧かなかった。

「忠義？」

『んー、』

呼んでほしいのは、この子じゃない

分かっているのに

『ちゅーしよ』

愛という嘘を重ねてく。