私、失敗しないので

Dr. 80 ページ31

ア「始め！！」


アオイの合図とともにカナヲとの鬼ごっこが始まる


最初の方なんて全く追いつけなかったけど、ずっと練習してきたおかげで追いつけてる


あともう少し、あともう少しっ！！！


ﾊﾟｼﾝﾂ



ア「そこまで！！」



私はカナヲの手を掴んでいた

やっと掴めた、やっとっっ！！
あとは反射訓練･･･


カナヲとの激戦、勝つ方法は相手より早く反応すること･･･集中、

湯呑みを全て抑え、やっと掴めたのを引き抜いた


よっしゃ取れたっ！！･･･待ってこれどうするんだっけ･･･？かける！？無理無理無理！！


ﾋﾞｼｬｯ



カ「え。」



貴『自分にかけちゃったよ･･･』



自分に掛けてしまったものの勝ちは勝ちになった！！
良かった･･･





炭「わぁーー！！A！良かったなぁ！」



炭治郎がこっちに近づいてきて思いっきり抱きしめられた


貴『うん！！！』



善「うらやまっ･･･がんばったねA」



伊「おせぇぞ子分！！！」



皆が近づいてきて伊之助以外褒めてくれた、伊之助も多分きっとおそらく褒めてくれたと思う

もっと努力しなきゃな･･･皆を守れるように



それから2週間この訓練をずっと繰り返して、全集中･常中ほとんど出来るようになった。気を抜いたら戻ってしまう･･･
基礎体力も大幅にアップしたし


そうそう足と手なら義足とか作ってる間に完治したよ！！





いつも訓練が終わったあとすぐ出ていくカナヲ






貴『カナヲ！！！ちょっと手見せてくれる？？』




カナヲにそう言うとニコニコした顔で手を出してくる



やっぱり･･･



貴『手が荒れてるよ、ずっと4人の相手を1人でしてたから手が傷ついちゃったんでしょ？』



手にはマメや擦り傷のようなものが沢山あった。反射訓練の時に速すぎて傷ついちゃったんだ



貴『ちょっとおいで』



庭の縁側に座り懐から小さな入れ物を出した。それはとてもいい香りのするもので、それを指にとりカナヲの手に塗る



貴『ダメだよこんなのほっといたら･･･訓練が終わったあと直ぐに出て手を洗うのは豆が潰れて血が出ちゃってたからでしょ？

少し湯のみに血がついてたから』



ぺたぺたと塗るあいだも全く喋らないカナヲ、ただただ塗られている手をじっと見つめていた




貴『はいっできた。これあげるから、痛かった時ちゃんと塗るんだよ？』



手に置かれた塗り物を何秒間か見つめた後こちらを向きお辞儀をされた



貴『喋りなって〜可愛いんだから。』


するとおもむろにポケットからコインを出し
投げた

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