前世の君、今世で。【wrwrd】【tn】 (ページ7)

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『トイレどこだろ…』

辺りをキョロキョロと見渡しながらおぼつかない足取りでトイレに向かう。
この居酒屋のトイレの前にはトイレ待ちの為かイスが置いてある。たまに酔って潰れた人がもたれて座ってることがあるのだが、見た感じ今日もいるようだ。

用を足し、外に出るとさっきの人はまだ椅子に座っていた。

??「うﾞﾞﾞ〜〜…ん。」

見ず知らずを助けれるほど私は善に生きてはいないが、目の前で呻かれてはさすがに後味が悪い。

『あの〜大丈夫ですか？？』

近くで見るとすごくでかい。座っていても分かるくらいだ。
しかし、声をかけても返答がない…。顔色もだいぶ悪いし早いところ席に移動してもらわないと…。こんなでかい人がトイレの前で呻きながら座っていたらトイレに行けず漏らしてしまう人が出てしまうかもしれない。

『あの〜大丈夫ですか〜…？』

ゆさゆさと体を揺らすと大きい人は抵抗もなく揺さぶられた。

「うぅぅ…。揺らさんとってえぇ…。」

『えぇ…。でも、こんな所でいつまでも座ってたら邪魔ですよ〜。』

「んぅ……ぇ……A……？？」

『え？？』

大きい人はうっすらと目を開けると私の名前を呼びそのまま眠ってしまった。