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ページ25

「仙蔵、いる?」

そう言って仙蔵の部屋の襖を開けた。
そこには普段なら見れない、だらけた仙蔵がいた。

「仙蔵...?」

「何しに来たのだ。」

仙蔵は体勢を変えることなく、口元だけを動かした。

「ちゃんと話さないとと思って。」

「別れたいのに今更何を話す?」

「私、別れたくないよ。」

声が震えた。

「もっと仙蔵といたいよ。」

目の周りがジワジワと熱くなる。

「あの2人みたいに、手、繋いだり。」

視界がぼやける。

「一緒に、出かけたり、したいよ。」

涙が頬を伝う。

「仙蔵の事大好きなんだよ。」

そこまで言うと私の涙は一気に溢れてきた。
可愛げのない泣き声が響く。
一生懸命涙を拭いても溢れてくる。

「おい。そんなに泣くんじゃない。」

ふわっと仙蔵の香りがした。
顔をあげると優しく微笑む仙蔵がいた。

「私も、お前のこと大好きだ。」

仙蔵はそう言って私を抱きしめた。

「本当にすまなかった。」

「私も、ごめんねぇぇぇ」

泣きながら喋ろうとするせいでまともに喋ることも出来ない。

「何を言っているかさっぱり分からんぞ」

そう言いながら笑う仙蔵が世界一愛おしかった。

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設定タグ:忍たま , RKRN , 短編集   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:優乃 | 作成日時:2020年12月20日 2時

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