物理。拾壱 ページ13
「お！来たな四人共。座れ座れ！」
広いお座敷に遠されれば。もうみんなは集まっていた。
宇髄さんの声で私たちも座る。
「ねえAさん、隣いい？」
『あ、時透くん。いいよ、こっちおいで』
やった。と言いながら近づいてくる時透くん。可愛い。前回は申し訳なかった。
座る前に私の右隣にいる不死川さんをじとーっと見ていた気がするが、気のせいだと思う。
早くもその不死川さんは日本酒に手を出している。彼はお酒に強そうなイメージだ。
そして不死川さんは私たちを見て聞く。
「…天野と時透は何飲むんだ」
『私はオレンジジュースで』「僕も」
そう言えばさらっと頼んでくれるあたり優しい。…またきゅんとした。
「おっ、じゃあ派手に乾杯しようぜ！へいかんぱーい」
「かんぱーい」
みんなの手に飲み物が渡ったところで乾杯する。
ちなみにしのぶちゃんは烏龍茶だ。蜜璃ちゃんは…お酒？すごいな。酔いの回らなさも捌倍なのかな。
「ははは！お前らまだ手ェ繋いでんのか！」
「うるせェ、取れねェんだよ」
「(仲が良いみたいで)よかったな」
「…早く元に戻れるよう祈っている……」
「……冨岡ァ…」
はい、男性陣は早速イジってきました。
餌食になったのは不死川さん。私たち女子組と時透くんは仲良くお喋りをしている。
でも、蜜璃ちゃん、しのぶちゃんが格好の餌を取り逃がすはずがなく。
「不死川さんとはどうですか？Aさん」
「そうよ、お話いろいろ聞きたいわ！」
そう言われてこれまでの五日間を振り返る。…色々ありすぎた。主に近すぎた。
色々と思い出してしまった私はまた赤くなる。
しのぶちゃんは私を見て、にこりと笑った。
「あら。惚れちゃいました？」
『…ばっ…！何言ってんのしのぶちゃん…！』
そんな訳ない、惚れたなんてそんなわけ。ちらりと右隣を見れば、不死川さんは煉獄さんに制裁を加えていて、聞いていないようで安心する。
「えー？怪しいですねえ…時透くんはどう思います？」
「……やだ」
「ん？」
時透くんはぼそりと何かを呟いた。そのあとこっちを見て、手をぎゅっと握られる。
「Aさんが誰かのものになっちゃ、やだ」
『んん！？』
「あらあら」
「(上目遣いの無一郎くんも真っ赤なAちゃんも可愛いわ！)」
今日は時透くんが私にべったりの日らしい。予想外の言葉にぽっと顔が赤くなる。
…その様子を不死川さんがちらりと不機嫌そうに見てたなんて、私は知らなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1933人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナイトウルフ(プロフ) - 最後、、、！一気に読んじゃいました(笑)さねみんイケメン…この話が現実になればいいのにｯｯｯ 素敵な作品をありがとうございます！！ (2022年2月13日 1時) (
レス) @page28 id: 1bd66c2c15 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 夢中になって読みました！ 他の柱の物理も読みたいですーーー！ (2020年12月3日 0時) (レス) id: 1c30a1e22f (このIDを非表示/違反報告)
闇ちょこ(プロフ) - 番外編のおばみつちゅき(( (2020年7月31日 14時) (レス) id: e0b0a3b941 (このIDを非表示/違反報告)
銀時 - 凄い面白かった！天元が爆笑してるの想像したらめっちゃ笑えてきた！ (2020年4月24日 3時) (レス) id: 6c694a1b22 (このIDを非表示/違反報告)
瀬田 - 幸せです (2020年3月24日 22時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空風まりも | 作成日時：2019年12月14日 20時
