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話してるうちに自分らの乗る電車がきたから
2人でその電車に乗り込む。
｢ん、席空いてないなぁ。｣
電車内を見渡すが、席は全て満席で、
座れる場所は無さそうだった。
とりあえず彼女には、電車の隅の方で
手すりを持たせてやる。
『あ、ありがとう有志くん。』
｢んーん、大丈夫。｣
俺よりも幾らか身長が低いから、
彼女の目線は必然的に上目遣いになる。
＿＿あー、可愛いなぁ…。
彼女と電車内で、迷惑にならないよう小さな声で
学校のことなどを話していた。
その時だった。
ｶﾞﾀﾝｯ と音がして、電車が大きく揺れる。
俺は体幹を鍛えていたりするのもあって
あまりよろけなかったけど、
よろけた彼女は わっ と驚いている。
大丈夫か、と声を掛けようとしたけど、
自分の腕にある感覚に気付いて声が止まる。
彼女が目を瞑りながら、
俺の制服のジャケットの袖を、キュッと掴んでいた。
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作者名：ばばば | 作成日時：2019年12月11日 0時
