152話 ドアに挟まると地味に痛い ページ10
昔話が終わると近藤さんは言う。
近藤「人には決して見せねぇ、だが俺は知ってる。奴は今も昔も頭にゃ剣の事しかねぇ」
その間にも土方さんは、水中に木刀を隠して攻撃を仕掛けようとしていた。
近藤「誰にも努力してねぇなんて言わせねぇ。そりゃ奴らの剣に比べたら、歪な野刀かもしれねぇ。だが、研ぎ澄まされた奴の剣は・・鉄をも切り裂く」
その近藤さんの言葉と同時ぐらいに、土方さんは奴の皿を割った。
新八「土方さん!!」
近藤「トシ、また派手にやられたな」
土方さんはタバコに火をつける。
土方「あ?これは奴にやられたんじゃねぇ。丸◯デパートの自動ドアに挟まった」
平気で嘘をつきました。
私は土方さんの肩に手を置く。
土方「テメェはボロボロだな?黒髪にやられたか」
「これは奴のケチャップがかかっただけです。ま、ドアに挟まって無事なら良かったよ、トシ兄」
私も平気で嘘をつくと、土方さんは驚いたような照れたような顔をしている。
土方「そうかよ・・。久しぶりだな?その呼ばれ方・・」
私たちはとりあえず、旦那と神楽ちゃんを探しに動くことにした。
だが行く途中で、近藤さんが厠に行きたいと言い出したので厠に寄って行くことに。
「まったく、近藤さんは緊張感がないんだから・・・あ、そうだ土方さん。総悟はボロボロにされましたよ」
私たちは厠の隣の物陰に隠れている。
土方さんの出血は止まりません。
土方「そうか、いい気味だ」
そう言うとどこから出したのか、土方さんは花火を口にくわえて火をつけました。
新八「土方さん、大丈夫ですか?それタバコじゃないですけど・・」
土方「あっちも見くびってたようだが、こっちも考えが甘かったらしい。三下で俺とAがボロボロだとはな」
その間にも土方さんの花火は段々勢いを増していく。
「ボロボロじゃないけど・・てか土方さん、そろそろソレ消して」
そんな中でも気にせず土方さんは話す。
土方「だいたい万事屋は何処に行ったんだ。どっちが優勢なのかわかりゃしねぇ」
「いや、だから消せって。近藤さんも厠長いし」
その時だった。
新八「あ、アレは!!」
新八くんが向いた方を見ると、お坊ちゃんとお付きの者が歩いていた。
「こっち来てんじゃん。この状態じゃまともに戦えないよ」
それを見て土方さんも花火を捨てた。
さすがの土方さんも撤退をすると言う。
近藤さんに声をかけるが、反応がないため私たちは逃げることにした。
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小鈴 - 沖田の語尾の小さいひらがながあるじゃないですか。あれをカタカナにしたほうが読みやすいかもしれません!あと、とても面白かったです!これからも頑張って下さい! (2017年3月22日 11時) (レス) id: 7ef5a986e0 (このIDを非表示/違反報告)
femme - 久兵衞でなく、九兵衞ですよ (2016年6月21日 23時) (レス) id: 566dc5cd32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田いずみ | 作成日時:2015年12月9日 22時