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175話 言い逃げ* ページ33

俺はコイツをおぶると歩きだす。


総悟「コイツ寝かして来まさ」


そう言って会場を出た。


山崎「なんだかんだで優しいんですよね、沖田隊長」


原田「イヤイヤあんなこと言ってけど、沖田隊長気あるって」


そんな二人の声が聞こえたので


総悟「ザキ、後で覚えとけよ」


山崎「なんで俺だけぇええ!?」


山崎の悲鳴が聞こえたが無視した。
コイツの部屋に向かっていたときだった。


「・・ねぇ、総悟」


総悟「なんでィ、少しは酔い覚めたか?」


「夜風のおかげかなぁ。ねぇ、総悟」


少しは覚めたと言うが、顔はまだ赤い。


総悟「なんでィ」


「・・・吐きそう」


コイツは俺の背中でとんでもねぇことを言いやがった。


総悟「おい、ふざけんなよ!?」


俺は急いで降ろすと、縁側の外に向かってコイツの顔を向けた。


「・・ウッ・・・・ゲホッ。うー気持ち悪い」


再びゲロインになりました。


総悟「バカかィ?飲みすぎでさ。限度を考えなせェ」


そう言いつつも、俺はAの背中をさする。
それでもコイツの吐き気は止まらないらしく、まだ汚ねぇことをしている。
とりあえず俺は、屯所の自販機で水を買うと、Aに渡した。


総悟「ほら、大丈夫かィ」


俺は縁側に座って再び背中をさする。
Aは落ち着いたのか、水を一口飲んだ。


「ごめん総悟・・多分全部出切った・・・。気持ち悪いけど・・」


総悟「はぁー、さっきの可愛いAはどこにいったんのかねェ」


「は!?可愛いってなに!?」


少しずつ正気に戻ってきたAが言う。


総悟「涙目で俺のこと好きって言いやした」


「はぁあああ!?」


コイツの絶叫が響いた。


総悟「ま、俺の優しいところだけらしいがな」


そう呟くと、それが聞こえたのか


「・・・でも・・優しい総悟・・好きだよ」


そう言うと同時に、俺の肩に重みを感じた。
横を見ると眠っているA。


総悟「言い逃げなんてズリィ・・。俺だってテメェと口移ししたり、一緒に風呂入るだけでドキドキでさ」


そして俺はAを横抱きにして立ち上がる。


総悟「テメェが目を覚まさなくなったときは、テメェを真選組に連れてきたことを後悔しやした。でも、今日斬られそうになってるのを見て・・・俺が護ってやろうって想いやした」


俺は眠っているAに向かって、話ながらコイツの部屋へと向かう。

176話 危機感*→←174話 お酒は人を変える*



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小鈴 - 沖田の語尾の小さいひらがながあるじゃないですか。あれをカタカナにしたほうが読みやすいかもしれません!あと、とても面白かったです!これからも頑張って下さい! (2017年3月22日 11時) (レス) id: 7ef5a986e0 (このIDを非表示/違反報告)
femme - 久兵衞でなく、九兵衞ですよ (2016年6月21日 23時) (レス) id: 566dc5cd32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沖田いずみ | 作成日時:2015年12月9日 22時

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