174話 お酒は人を変える* ページ32
「ふふふ・・あははは・・」
笑い出したAにみんなビビってやがる。
土方「おい、大丈夫か?A」
気にせず土方さんが声をかけると、奴は顔をあげた。
そんなアイツは真っ赤な顔をしてやがる。
「あー!!お酒見っけ!!ちょうだい!!」
そう言ってAは近くの酒瓶を取ると、再び一気に飲みしやがった。
土方「あ、おいバカ!!んな飲むんじゃねぇ!!」
土方さんが無理矢理アイツを止めに入ると、笑っていたハズのAは今度は泣き始めた。
「・・・グスッ・・お酒飲まないとやってけないよ」
土方「お、おい泣くんじゃねぇよ・・」
困っている土方さんを見て、俺はフォローに回る。
総悟「おいA。話を聞いてやるから、土方になんかに頼らねぇで、俺のとこへ来なせ」
そう言って俺は、Aの近くに寄る。
するとコイツは素直に俺の方を向いた。
総悟「ほら、どうしたんでィ」
そう言うとゆっくり話し始めたA。
「・・あのね、総悟に口移しでカキ氷食べさせられたりとか、いきなりお風呂に入ってきたりとか、意地悪する所は嫌いなの。でも今日みたいに、いきなり現れて助けてくれたりする優しい総悟は好きなんだ」
そう言ったA。
コイツの発言でみんなが反応する。
近藤「やっぱ口移ししてたのぉおお!!?」
山崎「いいい、今す、好きってぇえ!!」
原田「こりゃ、脈アリじゃねぇの?沖田隊長」
近藤「まだAちゃんをお嫁に行かせるつもりないからねぇえええ!!」
近藤さんは発狂し、ハゲ田はニヤニヤしながら言う。
原田「いやハゲ田じゃねぇから!!」
総悟「・・・原田、変なこと言ってんじゃねぇよ。コイツは酔ってるだけでさ」
俺は何事もなかったように言った。
「ねぇ、なんで総悟は・・・優しかったり意地悪したりするの?」
Aの目は涙目だった。
なにコイツ・・可愛いんだけど。
総悟「・・・って俺はなに考えてるんでィ」
俺は立ち上がってその場から離れて、コップに水を入れて持ってきた。
総悟「おぃ、俺がイジメようがなにしようが、下僕が文句言える権利はねぇんだよ。さっさとコレ飲め、下僕」
俺は水の入ったコップをAに渡すと、お酒だと言って飲み始めた。
そして飲み干したのを見計らい、俺は声をかける。
総悟「おい、もう寝ろ。部屋まで送ってやらァ」
そう言って背中を見せる。
俺がこんなことをしていることに、みんなビックリしてやがった。
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小鈴 - 沖田の語尾の小さいひらがながあるじゃないですか。あれをカタカナにしたほうが読みやすいかもしれません!あと、とても面白かったです!これからも頑張って下さい! (2017年3月22日 11時) (レス) id: 7ef5a986e0 (このIDを非表示/違反報告)
femme - 久兵衞でなく、九兵衞ですよ (2016年6月21日 23時) (レス) id: 566dc5cd32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田いずみ | 作成日時:2015年12月9日 22時