【銀魂】副隊長は天人さんです 裏話5＊

続き＊ ページ25

「新年早々働く私たちより、可哀想な奴なんているわけないじゃないですか」


私は土方さんに何を言ってるだと言えば


土方「いるだろうが・・・山崎が」


土方さんの口から出たのはザキさんの名前。


「昨日蕎麦作り手伝ってくれてましたけど」


土方「あぁ、そのあと監察に行った」


「え？」


土方「怪しい動きをしている奴らがいてな。正月早々将軍様の首を狙ってるらしい」


「ま、まさか・・」


土方「除夜の鐘は監察中に聞いただろうよ」


まさか仕事しながら年越しした人がいるなんて。
いつか絶対ザキさんは過労死するだろう。


「・・仕事行きます。ザキさんの分も頑張ります」


もうこう言うしかない。
帰って来たらザキさんを敬おうではないか。


総悟「見回りならAだけで十分でぃ。行ってきてくだせ」


「は！？隊長がサボりなんて新年早々通じるわけないでしょ！？」


総悟「あー体調悪くなってきたー。悪い、行って来てくだせーよー」


「鬼嫁片手にどの口が言ってんだ」


つうか仕事前に飲酒してるなと私は怒る。


土方「おい、総悟」


総悟「なんでぃ」


土方「言っておくがただの見回りじゃねーぞ」


その言葉に反応したのは総悟ではない。


「ただの見回りじゃないってどういう意味ですか？」


土方「言っただろ。怪しい動きをしてる奴らがいるってな。山崎が探ってるってよ」


そう言って私と総悟に１枚の紙を渡す土方さん。
その紙には攘夷志士の名前と写真。
今回の計画の内容などが書かれていた。


「まさか・・」


土方「こんな真昼間から仕掛けるとは考えにくいが。見回りついでに怪しい奴をしょっ引いてこい」


俺と近藤さんは挨拶がてら将軍様を護衛すると土方さんは言った。


総悟「斬り合いになりやすね」


なぜか嬉しそうに答える総悟。
私はマジかと頭を抱える。


「新年早々血を浴びるなんて・・最悪」


血に汚れるのは嫌いなのだ。
なのに年明けてすぐに討ち入り・・もしくは白昼街中で銃をぶっ放すのかと思うと落ち込む。


「今年はおみくじ絶対大凶だ・・血を浴びる一年でしょうとか書いてあるわ」


私が落ち込んでいたら総悟が立ち上がった。
片手には鬼嫁ではなく鞘に収まった刀を持っている。


総悟「A、最高の一年になりそうじゃねぇか。こりゃ大吉だねぇ。血を浴びる一年でしょうってね」


「総悟にとっては大吉でもね、私にとっては大凶だから」


私も上着を持つと仕方なく立ち上がったのだった。



ー続

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