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お登勢「チンさんねぇ」
目の前にはキセルを手にしたババアの姿。
そう、ココはスナックお登勢だ。
銀時「は、はい・・珍宝です。略してチンさんです」
お登勢「アイツの義兄弟ねぇ。初めて聞いたよ、そんな話」
時間泥棒の言う通り、このホクロ装置を付けておくだけで全くの別人だと認識されているらしい。
誰も彼も俺が坂田銀時だと言う奴はいない。
「でしょー?万事屋のお二人さんも知らないらしーよ?あ、もう一杯」
お登勢「アンタ、飲むのはいいけどね、付け分と一緒に代金はもらうからね。金払わないならアンタも牢屋に入る事になるよ」
「で、旦那の墓参りに遠路はるばる来たんだってー」
お登勢「アンタ、今回もタダ酒にする気だね」
ババアは呆れながらもAちゃんの目の前のコップに酒を注ぐ。
まぁこの二人はどうでもいいが、気になるのは両端だ。
なぜか隣ではなくカウンターの両端に座り目も合わせようとしない新八と神楽の姿。
お登勢「で、アンタらはいつ万事屋を再結成したんだぃ?」
お酒を注ぎ終わり煙を吐くと、ババアは軽口を叩いた。
新八「笑えない冗談だ。女子供と手を組むつもりはない」
神楽「私だって、足を引っ張られるのはごめんよ。こっちは遊びじゃないんだから」
二人の間には険悪な空気が漂っている。
その後ろの席でお酒を飲んでいたAちゃんが言う。
「万事屋なんて解散したんじゃないのー?まだやってたのー?そんな金にならない役に立たない仕事ー」
新八「真選組だって解散しただろ。お互い様じゃないか。ま、俺は一人でも万事屋をやっているがな」
神楽「そうよ。アンタだって金なんかないじゃない。人斬りが金になるとでも思ってるわけ?」
銀時「解散ってどういう事だよ」
万事屋に真選組まで解散したと言う。
俺は気になり密かにババアに聞く。
お登勢「あぁ、アイツがいなくなって地球もかぶき町も変わってさ、これからどうしていくかってモメたらしいのよ」
銀時「モメた?」
お登勢「ま、要するにどっちが銀時の代わりに江戸を護るかってね」
護るって・・俺って江戸を護ってたっけ?
むしろ護ってたのって、ソコで呑んだくれてる金髪死神女だと思いますけど・・。
お登勢「あのバカの意思を継ぐのは自分だって、あぁして奴の遺品持って真似事してんだよ」
そう言われて二人を見れば、新八は木刀、神楽のチャイナドレスの裾は俺の着物と同じ柄だった。
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ユズ風呂(プロフ) - 完結編でぶっちゃけ夢主ちゃんの格好何に似せたんですか? (2019年4月28日 16時) (レス) id: 8ff75eaee8 (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - 紫蘭さん» リクくれて始まりも遅かったのにそう言われて頑張れます!!涙腺崩壊しちゃってください笑笑 (2017年12月3日 21時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - りんごあめさん» そう言ってもらえると頑張れます!!長引いてますがよろしくお願いします!! (2017年12月3日 21時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 逆にもっと長引いてほしいです。切実に…笑 毎日毎日涙腺と格闘してます…もう悲しくて悲しくて…。 引き続き頑張って下さい!! (2017年12月2日 23時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - むっちゃ好きです!むしろ長引くほどいずみさんの小説読めるので嬉しいです!1日の楽しみになってます!応援してます!! (2017年12月2日 23時) (レス) id: 7b8fac289e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田いずみ | 作成日時:2017年11月5日 22時