【銀魂】副隊長は天人さんです＊完結編

３４＊ ページ36

銀時「もしかして力水ってソレのこと？」


そう言ってAのコップを指差す義兄弟という奴。


「そうですが、何か問題あります？」


それだけ言って再び酒を飲むA。


神山「あぁ！！だからもう終わりにするっす。これ以上体調悪くなったらどうするんっすか！！」


さすがの神山の怒り具合に、Aがコップを置いた。


総悟「やっとやめたか」


ほら、さっさと休めと俺が言えば、ゆっくりと立ち上がったA。


「・・・」


総悟「神山、ちょっとアイツ休ませてくるって言っとけ」


そう言って俺は立ち上がる。


銀時「おーおー、相変わらずリア充見せびらかしてんのか」


総悟「・・相変わらずって、昔から知ってるみたいじゃねぇですか」


義兄弟の言い方が引っかかり、言ってみれば、義兄弟は慌てている。


銀時「ぎ、銀さんから聞いたんだよ！！」


総悟「まぁ、旦那ひがんでやしたしね」


銀時「あ、ああ！！リア充死ねって言ってたよ！！昔から、マジで！！」


総悟「ま、義兄弟さんもひがんでくださいよ。可愛い彼女、見つかるといいですね」


それだけ言って俺がAを追いかけようと、廊下に出て行く背中を見た時だった。


「ゲホッゴホッゴホッ・・」


廊下の柱に手を付き、咳き込むAの姿。
ほら、言わんこっちゃねェ。
だからさっさと休めと言ったんだとその背中に言ってやろうと思った時だった。


ドサッ


咳き込んでいたAが、そのまま廊下に倒れたのが見えた。
俺は目を見開き急いでAに駆け寄る。


総悟「A！！」


俺の声にみんなもビックリする。


銀時「おい！どうした！？」


先程までバカにしていた義兄弟も、焦って駆け寄って来た。


総悟「A！！」


俺が近寄り声をかければ


「・・・総悟・・か」


総悟「なに言って・・」


目の前に俺がいるのに、変なことを言うA。


？「A」


俺の背後に立つ奴の声。
声だけでわかる。


？「俺の顔はわかるか？」


「・・わかりやすいですよ、土方さんは」


そう言ってニコリと俺に向かって笑う。
アレ・・何で俺に・・と思っていたら、次の土方の言葉で理解する。


土方「・・お前・・・目、見えてねぇな」


まさかと俺は驚く。


「少しは見えますよ」


土方「前より見えねぇだろ。もう、お前は・・」


言いにくそうに土方さんは言葉に詰まるが、目の前のAは


「そうですね。一緒に肩を並べて戦えません」


そう言い切った。

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