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あの後、無言で病室を出た。
総悟「さ、帰るか」
そう言って後ろを振り向けばフラリとふらつくAの姿。
総悟「おい！」
そんなAを支えたのは兄貴の主治医で
「・・すみません、ありがとうございます」
総悟「大丈夫か？」
俺はAに声をかける。
支えている医者は言う。
医者「もう、限界ではないですか？」
総悟「・・・」
その言葉に俺も黙るしかない。
一日の半分をほとんど寝て過ごし、食事もほとんど摂っていない。
それが大丈夫だなんて言えないことくらい、さすがの俺も理解している。
「いいえ、まだ私は歩けますし大丈夫です。本当にダメな時はお世話になりますが・・兄をよろしくお願いします」
そう言ってニコリと笑うと、医者の支える手を離し俺の元へとやって来た。
「ほら帰ろう、総悟」
そう言って俺の手を掴むと引っ張るように歩き出す。
総悟「すみませんね、俺も本人が希望するまでコイツを預けるわけにはいかないんでね」
俺は後ろで心配そうに立つ医者にそう言った。
普通なら１週間もすれば歩くのもやっとの状態だ。
それなのにまだコイツは歩いてる。
「・・・ふぅー」
病院を出ると外は真っ暗だった。
立ち止まったAはゆっくりと深呼吸をすると、そのまま座り込んだ。
総悟「ホントは限界のくせに、やせ我慢しやがって」
俺は言いながらゆっくりとAの前にしゃがんだ。
「別にーちょっと疲れただけだっつーの」
もう、心配性だよねーと先程までなかった気だるげな言い方になる。
「力水持ってる？」
総悟「バーカ、今日はソレ飲みすぎてフラついてたんじゃねぇか。今日はもう酒に頼るな・・。俺に頼れよ」
力水とはお酒のこと。
酒を飲めば元気が出ると思いこんでいるが、ソレはその時だけだ。
酔った力でなんでもできると勘違い・・いや、そう思ってるだけだ。
総悟「目の前に俺がいるだろ。俺は、お前が頼ってくれるなら、なんでもするつもりだ」
「だったら・・」
下を向いてAは言った。
「・・・・私のこと・・治してよ」
シーンと静まり返る。
治せるもんなら治してやりたい。
それができないから俺は悔しいんだ。
何も返せずにいたら
「ごっめーん。困らせちゃったねー」
そう言って笑うと俺へ腕を伸ばした。
「おんぶしてよ、疲れちゃったからー」
総悟「あぁ」
俺は了承すると背中にAを乗せた。
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ユズ風呂(プロフ) - 完結編でぶっちゃけ夢主ちゃんの格好何に似せたんですか？ (2019年4月28日 16時) (
レス) id: 8ff75eaee8 (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - 紫蘭さん» リクくれて始まりも遅かったのにそう言われて頑張れます！！涙腺崩壊しちゃってください笑笑 (2017年12月3日 21時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - りんごあめさん» そう言ってもらえると頑張れます！！長引いてますがよろしくお願いします！！ (2017年12月3日 21時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 逆にもっと長引いてほしいです。切実に…笑 毎日毎日涙腺と格闘してます…もう悲しくて悲しくて…。 引き続き頑張って下さい！！ (2017年12月2日 23時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - むっちゃ好きです！むしろ長引くほどいずみさんの小説読めるので嬉しいです！1日の楽しみになってます！応援してます！！ (2017年12月2日 23時) (レス) id: 7b8fac289e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沖田いずみ | 作成日時：2017年11月5日 22時
