【銀魂】副隊長は天人さんです＊完結編

２８＊ ページ30

そんな二人の姿を見送った俺。
すると神楽が言う。


神楽「まさか公開処刑が今日だったとはね。でもいい情報が聞けたわ」


行きましょ、ジーさんに会いたいんでしょ？と神楽は言うと歩き出した。


新八「すごい騒ぎだな」


河原の橋の上にも下にも人だかりができている。
役人が誰かをひざまずかせている。


神楽「あそこ」


神楽が橋の下を指差した。


銀時「おい、ジーさん！どこだ！！」


俺は橋の下の野次馬を掻き分け、源外のジーさんを探す。


神楽「ソッチじゃない。コッチ」


神楽はそう言って役人にひざまずかされている人物を指差す。


野次馬「あれがカラクリクーデターを起こした極悪非道のマッドサイエンティスト・・天下の大罪人、平賀源外か」


神楽「まさか今日が源外のジーさんの処刑日だったなんてね。5年間よく生きてたものだわ」


銀時「コッチって、処刑される側かよぉおおお！！」


俺の叫びが響く。
そして神楽は悟ったように言う。


神楽「みんなもう設定忘れてると思うけど、あのジーさん、ずっと指名手配されてたじゃない。この小説でも夏祭り篇でやったでしょ？」


銀時「あ・・」


そう言えば夏祭りにカラクリ持ち込んで、クーデターを起こそうとしてたんだったと思い出した。


神楽「ずっと正体隠して暮らしてたんだけど、酔っ払ってカーネルサンダースにバズーカ持たせて、殺戮兵器カーネルサンダーライガーに改造してたところを取っ捕まったってわけ」


銀時「何とんでもねぇ理由で捕まってんだよ！あのジーさん！！」


そりゃ叫びたくもなる。
俺の唯一の頼みの綱だった奴が、今まさに処刑されそうになっているのだ。


銀時「あのジジイが死んだら、俺はどうやって元の時代に戻りゃいいんだ！！」


何とか助けられないのかと神楽と新八に言うが、二人とも困った様子。


銀時「なんとかあの処刑を止めねーと」


新八「この警備を力ずくで抜けるのは無茶だ。せめてもう少し人数がいれば何とかなるが・・」


人数と言われて俺は思い出した。
そうだ・・アイツなら！！


銀時「おい、ヅラは！！アイツまだ攘夷志士やってるよな？幕府がこんだけ弱ってんだ。あの無能集団も少しは・・」


とまくし立てていた時だった。
護送車から捕縛されたロン毛の男が降りてきた。


野次馬「あれが極悪非道の過激攘夷志士。天下の大罪人、桂小太郎か」


銀時「お、お前も捕まったのぉおおおお！！！？」


まさかのヅラまで捕まってやがった。

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