662話 重い女 ページ30
鈴鹿「死ぬわね」
そうはっきり言った。
新海「お前はそれでいいのかよ・・」
鈴鹿「何を言ってるの?内心私が死んで、本当は嬉しいくせに。ワザとらしい」
呆れたように言った鈴鹿。
鈴鹿「それに、Aをあの人から守って左目を潰した時から、こうなるだろうとは思っていた」
総悟「テメェはA救うために、死ぬって言うのかィ?」
鈴鹿「えぇ。元々私の両目は、あの人のためにあった」
新海「だったら何で・・妹ちゃんにあげようなんて・・。しかも両目とも・・」
鈴鹿「もういいかと思ったの」
こちらを見てニコリと笑う鈴鹿。
総悟「何をでィ」
鈴鹿「もう疲れたの。私も早くあの人の元に行きたいの・・。だから私はAに目をあげる。もうこれ以上、私の目は見たくないのよ。鈴音が残したモノがなくなっていく様を」
新海「・・・・重い女」
鈴鹿「そうね。でも重い女もいいわよ?」
新海「面倒だけどな。ま、愛されてる感はあるな」
総悟「疲れるけど調教しがいがありやす」
新海「お前の趣味押し付けんじゃねぇ」
鈴鹿「ふふ。さてと、もう時間がない。早く済ませましょ?」
そう言った鈴鹿に
新海「本当にいいんだな?」
鈴鹿「いいって言ったでしょ?早くあの人の元に行かないと、また鈴音に取られちゃうでしょ?」
新海「生憎鈴音さんは、団長と仲良くやってるからそれはねぇよ」
鈴鹿「全く団長はマザコンな上にシスコンだからあり得るわね」
と軽く笑う。
総悟「テメェのこと、Aのこと泣かせる最低な奴だと思ってやした。ま、啼かせるのは俺の仕事だけど。でも・・ありがとうございやす」
鈴鹿「まだ何もやってないのに礼を言われるなんてね」
そう言うと、Aの右目と自分の右目に目をかざした鈴鹿。
鈴鹿「私が目をあげたのよ?これで次潰したら、確実に死ぬことを忘れないことね。次潰したら呪うわよ。あなたたちを」
総悟「やってみろィ。ま、俺が護るから潰させねぇけど」
新海「潰れねぇよ。俺が護るからな」
俺とクソ兄貴の睨み合いが開始する。
鈴鹿「ふふ、頼んだわよ」
その瞬間、青い光に包まれて数秒後。
俺たちの目の前にはベッドの隣で倒れている鈴鹿と
「・・・」
先ほどまで荒い呼吸をしていたAが、ゆっくりとした呼吸で眠っている姿があった。
新海「鈴鹿・・」
兄貴はボソリと呟く。
そして俺は大きな声で呼びかける。
総悟「A!!」
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いっち(プロフ) - 沖田いずみさん» 長いからこそストーリー性があり、読みがいのあるこの作品が大好きです!これからも応援してます! (2016年11月14日 0時) (レス) id: 40d91c7f16 (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - いっちさん» ありがとうございます*こんな超長いの読んで頂きありがたいです( ; ; )今後もよろしくお願いします!! (2016年11月13日 22時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - りしゅまろさん» いえいえ( ´ ▽ ` ) 息抜きそろそろ描こうかなーって思ってたので全然OKです!! (2016年11月13日 22時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
沖田いずみ(プロフ) - 恋花月さん» コメありがとうございます*お気に入りまでしていただきありがとうございます( ´ ▽ ` )今後もよろしくお願いします!! (2016年11月13日 22時) (レス) id: 028374920b (このIDを非表示/違反報告)
いっち(プロフ) - 1周年おめでとうございます!最初からずっと読んでいて更新楽しみにしていました!これからも頑張ってください! (2016年11月13日 13時) (レス) id: 40d91c7f16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田いずみ | 作成日時:2016年9月17日 21時