【銀魂】一番隊副隊長は天人さんですpart13

599話 海賊王への道＊ ページ7

ーー銀時side


あれ？
俺がパチンコ帰りに歌舞伎町の街中を歩いていると、見知った顔が茶屋の前で座っていた。


銀時「何してんだ？非番か？」


俺が近くに寄ったことで影ができ、下を向いていた少女は気づいて顔を上げた。


「旦那、どうしたんですか？こんな所で」


銀時「それはコッチのセリフだ。珍しいな？一人でいるなんてよ」


そう言って俺は隣に座る。


銀時「おばちゃん、俺にも団子な」


おばちゃん「はいよ」


銀時「で？んな顔で団子食べてて美味いか？」


「・・・・はい」


俺の言葉に串を持った手が一瞬止まったが、すぐに食べ始めたAちゃん。


銀時「・・そうか」


しばらく無言のままで空気が重くなっていたら、俺の元に団子が届いた。


銀時「なんかよー、シケタ面されっと俺の団子もマズくなんだよ。悩み事あんなら俺が聞いてやってもいいぜ？俺は万事屋銀ちゃんだ。悩み事なんてチョチョイと解決してやるぜ？」


俺が団子を食べなから言えば


「・・・旦那は裏切られたことってありますか？」


銀時「あ？いきなり何言い出すんだよ」


「ありますか？」


真剣に聞いてくるもんだから少し笑わせてやろうと思って


銀時「うーん、なくもねぇな。パチンコにいつも裏切られてる」


そう言ってやれば


「そうですか」


再び静寂なる。
空気は重いが俺は話すことはなくひたすら団子を食べる。


「・・・人間はどうして裏切るんですか？」


次に耳に入ってきたのはそんな言葉だった。
まるでそれでは


銀時「おい、それじゃあまるでAちゃんが人間じゃねぇって言ってるみてぇじゃねぇか」


「・・・・どうして裏切ったんでしょうか」


銀時「あ？」


俺は理解できなくて頭の上にハテナマークが浮かぶ。


「人間は本当に怖い生き物です」


そう言うと立ち上がったAちゃん。


銀時「待てよ。税金泥棒辞めるつもりか？」


俺のその言葉に振り返ったAちゃん。


銀時「それとも戻ってこねぇつもりか？」


「なんで・・・知って」


銀時「んな顔してりゃあわかる。税金泥棒辞めて、何するつもりだ？」


「・・・海賊です」


銀時「何？税金泥棒に飽きてワンピース探しか？」


俺が言えば


「それも面白そうですね。でも残念ですがワンピースじゃなくて星潰しが目的です」


銀時「星潰し？」


「旦那も早く離れたほうがいいです。鷹が餌を狩る前に」


それだけ言うと手を振ってAちゃんは消えた。

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