無一郎の大切な幼馴染み

お館様 ページ9

お館様が現れると私はむいくんの隣で膝を付いた





実弥「お館様におかれましても、御汢健で何よりです
益々のご多幸を切にお祈り申し上げます」



お館様「ありがとう、実弥」



蜜璃(私が言いたかった、お館様にご挨拶…)



実弥「畏れながら柱合会議の前に竈門炭治郎なる鬼を連れた隊士についてご説明頂きたく存じますが、宜しいでしょうか」



お館様「そうだね、脅かせてしまって悪かった
炭治郎と禰豆子のことは私が容認していた
そして皆にも認めて欲しいと思っている」



貴女・柱『「！？」』





私は今まで下げていた頭を上げる


お館様が容認していたということは、禰豆子ちゃんは他の鬼とは違うということだろうか





行冥「あぁ、例えお館様の願いであっても私は承知しかねる」



天元「俺も派手に反対する、鬼を連れた鬼殺隊員など認められない」



蜜璃「私は全てお館様の望むまま従います！」



貴女『……』



無一郎「………僕はどちらでも、すぐに忘れるので」





むいくんは、一度私を見てからそう言った


きっと私のことを考えて、否定も肯定もしなかったんだろう





貴女『……ありがとう、むいくん』ﾎﾞｿｯ





私は誰にも聞こえぬように小さく呟いた





しのぶ「……」



義勇｢……」



小芭内「信用しない、信用しない。そもそも鬼は大嫌いだ」



杏寿郎「心より尊敬するお館様であるが理解出来ないお考えだ！全力で反対する！！」



実弥「鬼を滅殺こその鬼殺隊
竈門、冨岡。両名の処罰を願います」





やはりほとんどの人達が認めず、否定している


鬼を滅殺するのが鬼殺隊の役目

その鬼殺隊の中に鬼が入るなど、簡単に認められる訳がない





お館様「手紙を……」



ひなき「はい」





手紙？


ひなき様が懐から手紙を出し、読み上げ始める





ひなき「此方の手紙は元柱である鱗滝左近次様から頂いたものです、一部抜粋して読み上げます

“炭治郎が鬼の妹と共にあることをどうか御許し下さい
禰豆子は強靭な精神力で人としての理性を保っています
飢餓状態であっても人を喰わず、そのまま二年以上の歳月が経過致しました
俄には信じ難い状況ですが紛れもない事実です
もしも禰豆子が人に襲いかかった場合は竈門炭治郎及び………鱗滝左近次、冨岡義勇が腹を切ってお詫びします“」





炭冶郎を見ると、静かに涙を流しているのが見えた


やっぱり、彼は優しい人だ……

〃→←〃

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あずきいろ

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