6話 ページ7
リッパーはもう3人が逃げてしまうと思ったのか、せめてものという思いで私のところへ戻ってきた。
「全く…あなたの特質は厄介ですね。あなたのおかげで3人が脱出してしまった。」
リッパーはヘアァという変なため息をつき、引き留めるがついていることを表している赤い目で私を見下す。
私は既に【指令】を3回使っているので窓枠、板の乗り越え速度、足の速度が20%下がってしまっている。
息苦しい、目の前が真っ暗になる、肺が痛い。
こんな状態じゃチェイスもできない、私は飛ばされて3人はゲートから脱出でサバイバーの勝利だ。それでいい。
呆気なく私は捕まりロケットチェアに座らせられる。
さっさと投降して荘園へと戻ろうと思ったのだが、
『は？投降…できない？な、なんであいつ逃げてないの？！』
ナワーブさんは治療してもらったのか無傷の状態で私の方へ向かってきている。
リッパーはナワーブさんが逃げてないのを気づいたのか今はさっきまで3人がいたゲートを見に行っている。
『ナ、ナワーブさん…なんで来たんですか…！私を見捨てて…ゲートを…げほっ…で、出ていれば確実に勝っていた…！』
【指令】を使った疲れにより、口からは血が出ていた。
「うるせぇ！お前もう喋んな！」
ナワーブさんはロケットチェアの茨をブチブチと解いていく。
一体何がしたいんだ…嫌いなやつの事なんか放っといて逃げればいいのにと思いながら重い足を引きずりながらゲートへと向かう。暗号はナワーブさんが入力してくれているので私は呼吸を整える。
いくら息を吸ってもヒュー、ヒューという掠れた音しか出ず、酸素は満足に行き届かない。
早く…早く…
ドクン…ドクン…
心臓が大きく脈打ちだすこの感覚。
リッパーが戻ってきたのだ。
「まさか助けに来るとは思っていませんでした。貴方馬鹿なんですか？あのまま逃げていれば勝利は確実だったというのに。」
「うるせえ！俺は俺が動ける限り、仲間を見捨てたりしない！！」
「全く無駄なことを…」
リッパーはナワーブさんに攻撃を当てようとする。
ここで私が生き残っても逃げ切れる自信はない。
ナワーブさんが出てくれることを祈って私はリッパーの前に飛び出した。
慣れるはずのない激痛。肉が裂ける音。宙に咲く赤い彼岸花。
左半身の感覚はもう無い。
『早く逃げて…！私を助けなくていい！』
精一杯の力を振り絞りそう叫んだ。
何故そんな哀しそうな顔をするの…
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カシューナッツ炒め(プロフ) - うぉううぉう…めっちゃ面白いですね！！続き楽しみにしてます！！ですが嫌われてる要素が少ないと思います！嫌われストーリーという設定や夢主設定等はめちゃめちゃいいのにそれがもったいないと思います！！応援してます！ (2021年8月24日 0時) (
レス) id: ea7d5bd598 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - 小説自体はとても面白いです。だけどイラストが足枷となってしまってかこれ以上読むことが出来ません。ごめんなさい (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - イラストを載せるのはいいと思うんですが、私はイラスト載せられるとイメージがイラストに定着してしまうので見たい人だけ見れるようにして欲しいです。 (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
柏木美琴(プロフ) - ウィリアムくんまさかの左右w (2021年1月11日 9時) (レス) id: 12d89760b5 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠いろ(プロフ) - かりんさん» 関係設定を評価してくださるのは本当に嬉しいです！！Twitterフォロー？！もうめちゃくちゃ嬉しいですぅぅ…！！ありがとうございますっ！！ (2020年4月17日 20時) (レス) id: c3dcbab85a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠いろ | 作成日時：2020年3月31日 18時
