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マスターからカシスソーダを受け取る。
外は結構暑かったため、冷たく爽やかなこれはちょうどよかった。ショッピ君もアプリコットフィズを受け取り、グラスをこちらへと向ける。
「乾杯」
「乾杯」
二人して無愛想な乾杯に少し笑ってしまう。
別にわざと無愛想にしたつもりはなかったのだけど。
ショッピ君も面白かったのだろう、口が笑っている。
「ショッピ君無愛想だなー」
「先輩こそ」
そんなことを笑い合いながら話し、共通の話題であるコネさんについてお互い話していた。
私はあまり話せるものはなかったのだが、彼のコネさんの話は面白かった。ほとんどが失敗話だったが、話す彼の表情になんだかんだ言いながら好きなんだとわかる。
とても柔らかいその表情。
それがなんだか可愛らしくて。
それなのに男の子なんだなって。
「あ、飲み終わっちゃった」
「次も選びますよ」
「なら、私もショッピ君の選ぶよ。あ、次のカクテルは度数高めで」
カシスソーダは確か4度とかそこら辺だったか。
正直私にはほとんどジュースだ。
「なら、ロブ・ロイ」
「……へぇ、いいねぇ。じゃあ私はショッピ君にスコーピオン。大丈夫？」
「えぇ、大丈夫っす」
ロブ・ロイ。
昔飲んだことあるっけな。
確か弟が恋人とバーで飲みたいからって私で練習しに来たときのこと。あいつ生意気にもカクテル言葉を使ってたっけ。おかげで私も覚えてしまった。
ショッピ君は喉が渇いているのか、タンブラーにも関わらず直ぐに飲みきってしまった。私のはショートだから早いけど。
「ペース速いね。大丈夫？」
「あぁ、つい。大丈夫です、大丈夫ですよ」
ショッピ君は私の問いかけに答えるも、何かを考えてるのかどこか上の空だ。彼の顔を見るとほんのり赤くはなっているが、そこまで変化はない。彼もかなり酒に強いのだろう。
カランと氷が溶ける音がした。
横を見やればもう空で。
何かを彼は急いでいるようだ。
彼はこちらをゆっくりと向き、私を少し……いや、少なくとも三秒以上は見つめたあとコップへと目を背けた。
私も彼の瞳をのぞき込んだあと、同じようにコップに目をやった。
「お互い空になりましたね」
「そうだね。ね、次は私に何くれる？」
「あー…そうっすね、ハイライフとか」
「あはは、分かった。なら私はスレッジハンマー」
ショッピ君はかなり酔ってきたのだろう、目が徐々に細くなっていく。
そしてさっきよりも顔が赤い。
きっと私も赤い。
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百瀬のえる(プロフ) - 25歳shpおじさんとjkちゃん狂おしいほど好きです先生生徒好きは実はここ発祥ですjkとshpの組合せﾝｧ゛゛゛゛ (2020年10月8日 1時) (
レス) id: 90299a5c54 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - えなさん» ありがとうございます！そう褒めてくださるととても嬉しいです…！まだ続編は決めてませんが、そのときはまた見ていってくれると嬉しいです(*´ω`*) (2019年3月8日 10時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。貴方様の綴る物語が大好きで、短編の中にも夢主ちゃんの想いや情景が繊細に書かれていて読みながらとても心を動かされています。別作品もあってお忙しいとは思いますが、次回作があるのであれば心からお待ちしております…！ (2019年3月8日 3時) (レス) id: 4d21cb4889 (このIDを非表示/違反報告)
夜有(プロフ) - 柚さん» ありがとうございます！カクテルは自分の中でも一番良作だと思っているのでとても嬉しいです。期待に添えるよう、頑張っていきますね！ (2019年3月3日 2時) (レス) id: 93b15b9a53 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 素敵です…特にカクテルの話が好きで何回も読み返してしまいます。これからも頑張ってください！！ (2019年3月3日 0時) (レス) id: db3c90213f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜有 | 作成日時：2019年2月19日 14時
