進○の巨人音楽短編集♪ (ページ10)

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heavenly days 第2話ページ10

Aside

＿＿いつかはこんな思い出もあったな。

リヴァイさんと2人で

ずっと歩いて,歩き疲れて,途方に暮れて。
でも、そんな状況でも,
リヴァイさんとなら叶わない夢とか理想とか
リヴァイさんとなら、言えたな。

＿＿駅の改札口。

リ「…達者でな。」

貴「…うん。リヴァイさんもね。」

乗車券を＿まだ、入れられなかった。
私は隣町に引っ越すことになり
リヴァイさんが見送りに来てくれた。

＿良かったんだ,これで。
お互いの為にも,ここで別れた方が。

そう思っても,目の前にすれば涙が出そうで。

゛ありがとう゛

言えなかった。言いたかった。

でも、その゛ありがとう゛は
『さよなら』より、悲しいな。
そう思った。

そして私が行く瞬間

リ「A…！」

振り返ったらほんの少し唇が塞がれた。

貴「…！」

静かに離れる。
悲しそうなリヴァイさんの目が
私の目をじっと見つめる。

リ「…じゃあな。」

少し微笑んで貴方が言った。
少しだけ手が震えた。
我慢できずひとしずく、涙が落ちた。

私も最後に必死の笑顔を作る。

貴「うん。元気でね。」

そして私は改札口を抜けた。

リヴァイside

…上手く笑えてただろうか。

もう、会えない。
そう思ったら,もう決めたはずの心が
グラッと揺らいで、苦しくなった。

だから,俺は最後にお前にキスをした。

最後にこんな結末にしかならなかったのか？
震える手さえ握れなかった。
涙さえ落ちなかった。

でも,Aの姿が見えなくなった途端、

…ポタッ

1人になった途端
今更溢れ出した。

家に帰って
まだ少し残るAの匂い。

貴「リヴァイ！」

そう言ってくれたAの温もりを
部屋を見て探す。

ソファに腰かける。
いつか、2人で座ったソファ。

もし、俺がもう二度と。
Aを思う事はなくても。

そっと、隣の席に手を伸ばす。

ここにはもう、いないのか…。

あの2人で過ごした
まだ温もりがある思い出を
胸の奥にずっと思い出しながら

進もう＿そう思った。

END
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

heavenly days いかがでしたでしょうか。

作者はこの歌が好きで何回も聞いては
泣きました(*´ω`*)

曲を聞いたら,切なくて甘い物語が
ほわ〜んと浮かんで書いてみました。

きっと2人はこれからも思いながら
生きていくのでしょうね。

それでは次の曲をお楽しみに！

徠夢。