【wrwrd】好きって言うから聞いとけ先輩！！！【ut】 (ページ1)

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告白1回目！ページ1

今日の天気は雲ひとつない快晴。

少々暑いが風も吹いていないため、今朝早起きして決めてきた前髪も一切乱れていない。

鞄から手鏡を出し最終チェックをし、前を向けば少し姿勢が悪く右目に前髪がかかっている男子生徒が歩いてきた。よし、行くぞ！と足に力を入れそちらの方に駆け寄る。

「おはようございます！鬱先輩！」
「あっ、Aちゃん。おはよぉ。相変わらず朝から元気やな。」

そう言って欠伸を噛み殺し少し眠そうな声で挨拶を返してくれた。

この人は鬱先輩。

お顔が非常によろしくて、細かい気遣いのできる素敵な男性だ。
この学校で鬱先輩を好きな女子は多い、ついでに言うと鬱先輩に弄ばれ捨てられた女子も多い。

まぁ何が言いたいかと言うと鬱先輩は非常に女遊びが激しい人であった。

正直顔が良くなかったら女子の敵と認識されていただろう、というか相手にもされなかっただろう。

しかし彼は顔もよく女子に対してのみ非常に気遣いのできる男であった。

重たいものを持ってもらっただとか、相談に乗ってもらっただとか、頭を撫でてもらっただとか──。

この学校の女子を制覇するのか？と言うぐらい彼は色んな女の子に接触していた。かく言う私もそんな彼に惚れ込んでいるひとりなのだが。

「睡眠不足はお肌の大敵ですからね！しっかり寝てます！！ところで先輩、好きです！付き合って下さい！！」
「確かにAちゃん肌綺麗やもんなぁ。それとな、ええよ。付き合おっか。」
「俺もAちゃんのこと好きやし。」

指先が軽く触れ合い、にこりと微笑まれる。深い海の色をした瞳は優しく細められ、とくんと胸がときめく、ことは無かった。

「はい、ダウトォォオ！！！！！」
「はぁ、またか。」
「あのねぇ先輩！こっちは真剣に告白してるんですよ！？嘘はいらねぇです！！！！」

ぷんぷん！って効果音どころじゃない怒り方をすれば頬をポリポリとかく鬱先輩。
いや、顔がいい──、ってそうじゃなくて。
藍色をじぃっと見つめても視線はそらされなかった。

「いや、僕だってちゃんと真面目に返事しとるんやで？」

鬱先輩そう言ったあと少ししゅんとした表情を浮かべる。うﾞ、と胸が苦しくなったが信じられないものは信じられないのだ。

「そう言えば先輩、昨日のスタバデートは楽しかったですか？」
「えﾞ？」
「あのスタバ私よく友達と行くんですよね。それでたまたまお見かけしたんですけど随分とデレデレしてらっしゃいましたね。」