【wrwrd】好きって言うから聞いとけ先輩！！！【ut】 (ページ2)

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告白2回目！ページ2

ニコリと効果音がつきそうなほど笑ってやればば鬱先輩はもう何も言わなかった。やっぱりか、という呆れを覚えるが別に彼女でもないし彼の行動を制限できる立場でない私には傷つく権利もないと笑って誤魔化す。

やっぱり今日の告白も駄目だった。
記念すべき990回目もいつもと変わらず失敗に終わりもはや笑うしかない。

好きを積み重ねたらいつか届くかな、なんて夢見ていたが現実はそんなに甘くない。

「先輩、また後で告白しますね。」
「はぁい、今度こそ信じてな？」
「う～ん、それは先輩の態度によりますね。」

手を振った先輩とお別れして自身の教室へと向かう。

廊下を1人歩きながらどうしたら伝わるのだろうかとぼんやりと考えた。

そもそも990回同じ人に告白するなんておかしいと思うが本当にそのぐらい好きなのだ。

いや正確に言えば好きの一言で言い表せるような感情ではなかった。
かと言って愛してると表現するのもなんだか違うように思えて、結局は"好き"という2文字を積み重ねて表現することにしたのだ。

自分でもどう言えばいいのかわからないが、とにかく私は彼の1番になりたい。

その思いで必死に積み重ねて来たもののやはり彼の心には届かない。

でもここでやめるのは嫌だった。何より一日に数度口にしなければどうにかなってしまいそうな程の大きな大きな感情を抱え込んでいるのだ。やめたくてもやめられるわけがなかった。

「すき、すき、好き。」
「何回言ったら伝わるんでしょうね？」

見つからない答えを求めてまたずぶずぶと彼にハマっていくのだ。苦しくて、でも幸せなそこは案外心地よくて抜け出すことも出来ない。

あぁ、我ながら馬鹿だな。
惚れた方が負けとはまさにこの事だ。

開け放った窓から生ぬるい風が吹き込み、夏の匂いをもたらした。