ヤクザと飼い猫とアイス ページ3
「それ1口くれ」
グルッペンさんが私が手に持っているアイスを指さしてそういう。
私の飼い主はよく私の食べてるものを1口欲しがる。
『えー、まぁいいですけど』
「ん」
スマホをいじりながら答えた。私の了承の返事を聞いてアイス持っている左手を掴んだ彼はアイスをぱくりと食べる。
私ももう一口食べようと思い手元のアイスに目をやればかなりの量減っていた。
『あっ！すごい減ってる！！！』
『あんたほんとに一口がでかすぎですよ！！？』
文句を言うのに1ミリも聞いていないどころか新しく自分でアイスを開けている彼。少し腹が立ったので彼の手首を掴んでまだ食べられていないアイスをかじる。
「あっ！こら！ひとくちデカすぎやぞ！！」
『あなたに言われなくないです〜』
あっかんべーとしてやれば前髪を上げていたために無防備な額にデコピンされる。
『いっ！？』
「お返しだ」
突然訪れた痛みに額を抑える私を見て笑う彼は本当に私の歳上かと疑いたくなるぐらい幼い。
こういう瞬間にいつも思うのは"こいつ本当にヤクザなのか？"という事だ。
でも1度だけ仕事をしているこの人の顔を見た事がある。恐ろしく綺麗でそれでいて相手に有無を言わさない、恐怖心を抱かせるあの表情。もう二度とみたくない。そう少なくとも私はそう思った。
そんな顔する人がこの家ではうってかわっていたずらっ子みたいなことをして目を細めて柔らかい顔で笑うのだ。
これは少しでも安らぎを与えられていると過信してもいいのでは？なんてことを考えながら1人アイスを食べる。
しがない飼い猫(JK)にできることなどたかが知れている。しかし飼い主のことは決して嫌いではないので私に出来る最大限はしてやりたいのだ。
だから毎日美味しいって言ってもられるように料理も勉強してるし少しでも心身共に安らげるように努力してる。
まぁそのようなことを本人いうつもりはさらさらないが。
飼い猫は飼い猫なりに飼い主のために今日も頑張るのだ。
後ろからそっと近づいて彼がまだ食べ終わっていないアイスの最後の一口を頬張る。
「あ"！？」
『ごちそうさまで〜す♡』
──態度にも口にも出さないが飼い猫はそれなりに飼い主を愛しているのだ
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月見猫(プロフ) - もっとイチャイチャしちゃえ〜！ぎゅーとかチューとかしちゃえ〜！ (2020年9月21日 19時) (
レス) id: d7b6c8461a (このIDを非表示/違反報告)
ラム酒 - えっ、好きです(唐突な告白 もっといちゃつけｺﾝﾁｸｼｮｳ(願望 (2019年8月13日 23時) (レス) id: f93a358d61 (このIDを非表示/違反報告)
モンスターエナジー愛好家(プロフ) - あっ好き…ペット系好き…作者さん好き… (2019年8月13日 20時) (レス) id: d836fbb346 (このIDを非表示/違反報告)
脅威の黒猫 - 主さんの書く話におら、ワクワクすっぞ 楽しみに待ってます。 （連続投稿すみません） (2019年8月13日 19時) (レス) id: 8e8b69e489 (このIDを非表示/違反報告)
脅威の黒猫 - あぁ、バリトンボイスが身近にずっと聞けるなんて、自分から飼われに行くゾ。もはや、どうなってもいい感あるゾ (2019年8月13日 19時) (レス) id: 8e8b69e489 (このIDを非表示/違反報告)
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