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約束 ページ16

我々国ができてまもない頃


どうにかこうにか政治を回し国を繁栄させるための軌道にのったそんな時


何ヶ月かぶりに休みが舞い込んできた。やっと一息つけると自室で休んでいるとコンコンと控えめなノック。そして聞こえてきた声は



『Aやけど、エミさん今ええ?』



私と同様に数ヶ月ぶりに休めるAさんのものだった。どうぞと声をかけると入ってきた彼女は何やらワゴンを押して来る。



『お茶会せえへん?』
「いいですよ」


俺の答えに嬉しそうに目を細め嬉嬉として紅茶を入れ始める。私もテーブルを片付けワゴンからお菓子を移動させる。そしてぼんやりと紅茶の準備をする彼女を眺めていると



『そんな見られると照れるわぁ』
「あっ、すみません」


んふふと彼女は楽しげに笑う。そして紅茶をテーブルに置きソファーに腰かける私の横に彼女もまた腰掛けた。



『いきなり押しかけてごめんなぁ』
「大丈夫ですよ。それよりどうかしました?」
『エミさんとおしゃべりしたいなぁって思っただけやで』



そう言って彼女はまだ熱い紅茶に慎重に口をつける。そしてまた口を開いた。



『エミさんはさ、もしも長期休暇が取れたら何したい?』
「うーん、読み切れてない本を読んだりとかあっ、ツーリングとかもいいかもしれませんね」
『エミさんらしいなぁ』
「Aさんは?」



私らしいと言って笑っている彼女にそう問いかけるとうーんと少し悩んでからこちらを向いて



『旅行やな!』


そう弾んだ声で答えた。彼女があまり外に出て買い物をしたりだとかをあまり見かけないので少し意外だ。


『あはっ意外って顔に出てんでエミさん』
『最近はなかなか休みがなくていけてないけど結構すきで行くんやで旅行』


くすくすと笑いながら今まで行った国を教えてくれる。上げられた国はメジャーなところからマイナーなところまで様々だ。言った通りかなりの数行っているようだ。それにしても旅行か。自分が最後にしたのはいつだっただろうか。言われてみれば旅行もいいなと思えた。


「旅行か、いいですね」


そう同意すると彼女は嬉しそうに反応する。しかし今度はなぜだか恥ずかしそうに少し小さな声で話し出した。

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もふもふ - 初コメします。今泣きながら読んでます。神作品を産んでくれてありがとうございます。 (2022年11月24日 18時) (レス) @page12 id: a41408c385 (このIDを非表示/違反報告)
うさ - 水月華さん» すみません。そうだったんですね…。勝手なことをしてすみません。ですが私の端末ではコメを消せないので作者様が消してもらえるといいです。 (2019年11月6日 22時) (レス) id: 95908891b8 (このIDを非表示/違反報告)
水月華(プロフ) - 当作品の中にパスワードについて記載しておりますのでそちらをご確認ください。申し訳ないのですが読みたいと思っている方だけに読んで頂きたいと思っておりますのでそうでない人の目にもとまりやすいコメント欄でパスワードを書くのはやめてください。 (2019年11月6日 8時) (レス) id: fac1d7eb45 (このIDを非表示/違反報告)
うさ - パスワードは1029です。本人様ではなくすみません。ストーリーの中で見つけられず、コメ欄に来た方々にこのコメを見ていただけるとありがたいです。 (2019年11月4日 15時) (レス) id: 95908891b8 (このIDを非表示/違反報告)
案山子 - 凄く面白い作品でした!是非続編が見たいので、パスワードを教えてもらってよろしいでしょうか? (2019年11月4日 1時) (レス) id: 51ee2da9ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水月華 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年1月27日 18時

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