＊ ページ13
私は誰にも悟られることがないように残りの2日をすごした。いつも通りに仕事をこなしこれまたいつも通りに蔑まれてヘラヘラ笑って謝って。
いつもと違ったのは何を言われても何も感じなかったことぐらい。胸が痛むことも無くむしろ今までのどの日よりも気分がよかった。
いつもと変わることがないように過ごした2日間の中で私は幹部達への手紙を書いた。手紙を書く経験が少ない訳では無いがこうやって身近な人に送る機会はなかなか無く、どんな書き始めがいいだろうかと柄にもなく真剣に悩んでしまう。
結局どれもつまらない書出しになってしまった。なんの中身もない無能で空っぽな私らしい文章。まぁ、あんまり深刻な手紙ではないのでいいのかもしれない。
みんなの色の便箋に書いて封筒にしまう。宛名を書いて引き出しに仕舞う。この手紙をもしかしたらみんなが見るかもしれないし、見ないかもしれない。些細な私の思いを綴っただけのしょうもない手紙。
でも、死んでしまった後に見たら遺書になってしまうのか？
うーんと首をかしげ悩む。だったら見つからない方がいいな。引き出しから出して今度は鍵のかかる箱にしまった。
─────
明るい太陽が落ちてゆっくりと夜に変わり、やがて皆が寝静まる時間になる。私はそっと窓を開ける。少し冷たい風が私を包み真っ暗な闇は私をすっぽりと隠してくれるだろう。
グルちゃん
トンちゃん
マンちゃん
大先生
シッマ
シャオちゃん
ゾム
ロボロ
ショッピくん
ひとらん
エミさん
ペ神
兄さん
さよなら、さよなら。私、あなた達のそばにいられて幸せだった。
『…どうしようもないくらい大好きだよ』
窓枠に足をかけそっと身を乗り出す。これで終わり。こんな簡単なことで全部終わってしまうんよ私たち。
「待って」
次の1歩を踏み出す前に後ろから呼び止められる。
ゆっくりと振り向くとそこには
『……兄さん………』
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もふもふ - 初コメします。今泣きながら読んでます。神作品を産んでくれてありがとうございます。 (2022年11月24日 18時) (
レス) @page12 id: a41408c385 (このIDを非表示/違反報告)
うさ - 水月華さん» すみません。そうだったんですね…。勝手なことをしてすみません。ですが私の端末ではコメを消せないので作者様が消してもらえるといいです。 (2019年11月6日 22時) (レス) id: 95908891b8 (このIDを非表示/違反報告)
水月華(プロフ) - 当作品の中にパスワードについて記載しておりますのでそちらをご確認ください。申し訳ないのですが読みたいと思っている方だけに読んで頂きたいと思っておりますのでそうでない人の目にもとまりやすいコメント欄でパスワードを書くのはやめてください。 (2019年11月6日 8時) (レス) id: fac1d7eb45 (このIDを非表示/違反報告)
うさ - パスワードは1029です。本人様ではなくすみません。ストーリーの中で見つけられず、コメ欄に来た方々にこのコメを見ていただけるとありがたいです。 (2019年11月4日 15時) (レス) id: 95908891b8 (このIDを非表示/違反報告)
案山子 - 凄く面白い作品でした！是非続編が見たいので、パスワードを教えてもらってよろしいでしょうか？ (2019年11月4日 1時) (レス) id: 51ee2da9ff (このIDを非表示/違反報告)
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