《wrwrd》偽りの愛でも受け止めて《合作》 (ページ26)

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第二十三話《りぃふ》ページ26

授業が終わる度に俺は思う。

何故皆は真摯に授業に取り組めるのだ、と。俺のノートを覗きに来た挙句、「なんでこうなった」とツッコミを喰らう。

何故俺だけ馬鹿にできた？？！零付も姉さんもくっそ頭いいのにっ。俺は2人の残りカスってか。

そんな事を考えていると、コネさんと帰る約束をした事を思い出した。
俺は慌てて席を立ち、下駄箱へ向かう。

そう、向かったはずだった……。

何故だか俺は今、迷子になっている。それも、先輩らしき人にニヤニヤ見られたり、怪訝そうに見られながら。
ヒソヒソと聞こえる声に耳を傾けた。

「あれって転校生でしょ？」
「女みたいな奴だな。背も低くてさ」
「眼帯なんか付けて、馬鹿らしい」

俺は背が低い、というコンプレックスをつかれ、苛立ちを覚えた。
だが、そんな奴らに構ってはいられない。なんとしてでも二年生の下駄箱にたどり着かなければ。

どうしようかと腕を組み考えていると、後ろからポンと肩を置かれた。

冬磨「はぃぅっ？！！」

声が裏返り、変な声が出た。…恥ずかしい。

後ろを振り返ると、そこには呆れつつも爆笑しているコネさんがいた。

冬磨「こらぁーっ！！急に驚かせんなぁ！！」

kn「 wwwまさかこんな反応するとはwww」

周りからもクスクスと笑い声が聞こえ、顔がリンゴのように真っ赤になったのが自分でもわかった。
どこがどうとも知らないのに、俺は恥ずかしさに負け速足に歩き出す。

kn「ごめんてwwほら、行こうや。」

腕をグイッと引かれ、俺の顔はますます真っ赤になった。

冬磨「この馬鹿。」

その後、俺たちは下駄箱で靴を履き替え、2人で話し出す。

しばらく話をした後、コネさんは「俺はこっちだから」とニコッと笑った。

その笑顔に胸がとくんとなるのに気がついた。

冬磨「今日はありがとう。…俺、こっちだから。じゃあね」

kn「また明日、一緒に帰ろうな」

俺はコネさんの方を一回振り返り、小さな声で「また明日」と呟いた。

このドキドキと高鳴る胸は一体なんだろう。…これが恋ってやつなのか？！
俺は速足で家に向かい、ふと思う。

いや、違う違う！！ぜんっぜん意識なんてしてないし！

きっとこの笑顔も、苦笑いの何ものでもないだろう。