実は私、妹なんです。 (ページ43)

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せ「え...ちょ、まって？泣いてる？
え、冷たいやんな？痛いんか？
えと...待って、とりあえず..ごめんな？」

「いえ...っちがうんです、..センラさんはなにも
悪くないし、痛いとかじゃなくて...っ、その..」

せ「...大丈夫、なんかあったんやな？
ええよ、ゆっくりで大丈夫..大丈夫やから」

火傷は幸いにも大した事はなさそうで
それでもと塗り薬を大量に塗って簡単に包帯で
処置をしてくれて、その後少し落ち着きを
取り戻した私に目線を合わせるように
床に座り込むとセンラさんはいつも以上に優しい
声色で大丈夫、と言いながら肩をそっと撫でてくれた。

せ「辛いかもしれへんけど、話して？
何があったん？」

「....実は、..」

せ「そうやったんや...やから着いたら
連絡してって言うてたんやね
けど下には誰もおらんかったで、多分
時間が経ったからやとは思うけど」

「....そう、ですか..」

せ「宅配ボックスも確認してこようか？
ほんまに何か入ってたらあれやし..まあ、その
入ってたとしてそれがちゃんとしてるやつなのか
...ね、あいつからなのか、とかもあるし」

「いえ..大丈夫です、宅配ボックスは
スタッフさんも確認してくれてるので
連絡しておきます」

せ「そっか....けど、怖いよな、
ほんまに顔色も悪いし、微熱なんやろ？
高熱出るよりも微熱がずっと続く方が辛いし
こんなんじゃ活動も支障が出るやろ」

そうだ、現に私はリプ返企画もやめたし
そもそも浮上も控えている。
他の健全なファンの子達とすらなかなか
絡むことができなくなっている

こんなんじゃ、ファンの子達に失礼だし
きっとそのうち不信や不安がる子も出てくるだろう。
そんな思いさせたくない

せ「....とにかく、今はスタッフさんの力を借りて
あいつをどうにかしてみよう、それが一番
で、...ちょっと俺今日このままのAちゃんを
置いて帰りますとか言えへんし、どないしよ..
うらたん、呼んでも大丈夫？」

「お兄ちゃん、今日は夜まで仕事です」

せ「そっか.....ほな、俺...おろうか？今日」

「...でも、..」

そんなのはセンラさんのご迷惑になってしまう。
普通に会社の仕事も歌い手の仕事もあるだろうし
朝だって早いだろう、ましてや私とセンラさんは
こう言ってはなんだが他人なのだ。
お兄ちゃんとはわけが違うわけで...

私が拒んでいるのを見てセンラさんは少し
悲しそうな顔で私と目を合わせてきた。

せ「...俺もAちゃんを守りたいんよ
うらたんみたいにお兄ちゃんちゃうけどな？
でも、大切な人やから」