好きって言いたい…2

○５６（みっくんside） ページ7

−みっくんside−









.









あ〜、いつ渡そ…







あれだけベタなことしねぇよとか
言っときながらもう買っちゃってるし…









.









散々悩みながら、結局渡せずに
ホテルの部屋まで来てしまった。









「な〜、玉…」


「ん？」


「これどうしよ…」








買ったままのキーホルダーを俺は玉に見せた。








「Aちゃんに？」


「…まぁな……」


「渡しに行けばいいじゃん…」


「んな簡単に言うなよ…」


「何で？」


「何でって……」


「なら俺が行ってあげよっか？」









そう言いながらキーホルダーを
俺の手の中から取り、
そのまま部屋を出ようとする玉。









「あ〜待て…」


「ん？」


「……いい…自分で行くわ…」


「ん、了解〜ちゃんと帰ってこいよ〜」


「…分かってるっつーの。」









.









俺はキーホルダーをポケットに突っ込み
Aの部屋に向かった。

○５７（みっくんside）→←○５５

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す