好きって言いたい…2

○５４（みっくんside） ページ5

−みっくんside−









お土産屋に入るといきなりAは
俺にキーホルダーを見せてきた。









「ね、これ可愛くない？」


「え……これ？」









Aが嬉しそうに見せてきたキーホルダーは
いかにも小学生がお揃いで買いそうな
イニシャル入りのイルカのキーホルダーだった。









.









「これお揃いでつけよーよ！」


「え、まじかよ…」


「可愛くない？？」


「んな、小学生みたいなもんつけられっかよ…」


「え〜、可愛いじゃん…」


「じゃあ買ってやろっか？」


「一緒につけなきゃ意味ないの！」









そう言い、Aはキーホルダーを戻し
残念そうにお菓子売り場の方に向かって行った。









.









.









だぁ〜、もう〜。







あからさまにあんな残念そうな顔されたら
このままってわけにもいかねぇじゃん…









はぁ…


さっき無理やりキスしちゃったし
お詫びとして買ってやろっか…









.









俺はキーホルダーを2つ手にし、
Aに気づかれないように
レジまで持っていった。

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