元 カ レ . ２ ( 赤 )

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大毅がいませんように 。





なんて願いは届かなくて





スーツ姿で出勤する大毅の姿が50ｍ先に見える






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40ｍ、30ｍ、20ｍと距離は近付く







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大毅は私の顔を1目みて少し目を見開いてから






何も見えなかったのかのように横を素通りした







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小瀧くんは何か言いたげだったけど





私に気を使ってか





何も言わずぎゅっと手を握った








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そのまま家で着替えてからまた小瀧くんと２人






近くをブラブラしたり






カフェに入ったり






少なくとも小瀧くんと居る時間は






大毅のことなんて忘れられた







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帰りはまた家まで送ってくれて






" じゃあね " と手を振ると何倍も大きく手を振って帰る小瀧くんに






心の中で ありがとう、と感謝した







.








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『 A…、 』







｢ だいき、 ｣









部屋の前で待ってたのか、鼻が少し赤い







.







『 ちょっと時間ある ？ 話したいんやけど 』






｢ ごめん、これから忙しいから今度で良いかな ｣





『 そうやんな、ごめん 。 』






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忙しいだなんて、なんでそんなわかりやすい嘘を付いたのか自分でも分からないけど







何言われるのか怖くて






俯いてる大毅から逃げるように自分の部屋に入ってそのまま瞼を閉じた








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