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．
「 AんちのあのDVD、久し振りに見たいなぁ 」とか
「 なんか家帰る気分ちゃうなぁ 」とか
重岡くんが泊まりたい
と言う時の決まり文句を待ってる自分がいる。
まあ、そんな風に言ってもらえたのは
まだほんの数回だけだけど。
．
居酒屋からの帰り道。
ほんのり酔っ払った重岡くんとの間に
小さな間ができる度、何度も何度も。
「 この間見たＤＶＤの新作買ったんだ、一緒に見ない？ 」とか
「 重岡くんのシャツ、私の家に置きっぱなしだよ 」とか
重岡くんが泊まりに来てくれないか、と
小さな期待を込めて
色々な言葉を考えてみるけど
結局、どれも口に出せないまま。
．
駅に着き
じゃあ、と手を挙げる彼に
やっぱりなと思いつつも
胸の中は複雑で苦しい思いでいっぱいだった。
じゃあ、と同じように手を挙げ
駅に入っていく重岡くんを見送る。
．
遠くなっていく彼の背中。
今なら追いかけることも出来る。
行かないで、と引き止めることも出来る。
でも、そんなことは絶対にしてはいけない。
．
小さくなった君の背中に
そっと手を伸ばしてみるけど
私の手は虚しく空を切るだけで
君に届くことはない。
わかってるのに。
わかってるのに。
．
伸ばした手を胸の前できゅっと握る。
だんだん熱くなる目頭と
溢れそうになる涙を抑えて
私は、駅の反対方向へと歩きだした。
家に帰って、お風呂に入って
ジャム入りの紅茶でも飲もうか。
今夜は眠れそうにない。
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初(プロフ) - カジャさん» ありがとうございます！長くなりそうですが更新早くできるように頑張ります！ (2016年12月29日 18時) (
レス) id: 96a74a2a13 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - 更新頑張ってください。完結したら読みに行かせていただきます！ (2016年12月29日 11時) (レス) id: 59f95dacc4 (このIDを非表示/違反報告)
初(プロフ) - 小柚さん» ゆったん！ありがとう！（笑）頑張るね！ (2016年12月16日 18時) (レス) id: 96a74a2a13 (このIDを非表示/違反報告)
小柚(プロフ) - 展開楽しみ！！あ、ゆったんです（笑）更新頑張ってね！！ (2016年12月16日 17時) (レス) id: 8edbdd9245 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：初 x他1人 | 作成日時：2016年12月16日 16時
