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．
小瀧くんが私に鍵を渡していた。
こんな現場を見れば誰だって勘違いするだろう。
家の鍵を渡すなんて
余程親密な関係かよっぽどの事情があるかだ。
私達の場合、それは後者だった。
．
「 美樹ちゃん！待って！ 」
．
美樹ちゃんを追って部屋を出ようと駆け出す。
しかし、私の腕が誰かによって掴まれ
それはいとも簡単に拒まれる。
誰か、と言ってもこの部屋には私と小瀧くんしかいない訳で。
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「 小瀧くん…？駄目だよ追いかけないと、きっと勘違いしてるよ 」
「 いいんです、それで 」
「 え……どういうこと？ 」
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目に涙を浮かべ、走り去る美樹ちゃんは
そんな時ですらとても可愛かった。
ぱっちりとした二重に、長いまつげ。
ふわりと綺麗に巻かれたミディアムの髪の毛。
ナチュラルな化粧がとても似合っていて
選ぶ服のセンスも良い。
自分に似合うものが何か、を理解している。
どこもかしこも、
" 完璧 " のレッテルが貼られた女の子だった。
．
そんな彼女に
私との仲を勘違いされるメリットなんてあるだろうか。
小瀧くんにとってそのことは
デメリットしか見つからない出来事だ。
小瀧くんの意味深な発言と
掴まれた右腕に、頭がこんがらがる。
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ふと、視界に暗がりに染められ
体を包み込むように優しい温かみを感じた。
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抱き締められている。
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そう気づくのに時間がかかった。
それくらい、私は小瀧くんに優しく抱擁されていた。
．
「 小瀧、くん？ 」
「 …す 」
「 え？なんて？ 」
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聞き取れない程、か細い声で何かを呟く小瀧くん。
．
「 俺、先輩のこと好きです 」
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その言葉が私の耳に届いた途端、
私と小瀧くんの間を流れる空気が止まった。
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初(プロフ) - カジャさん» ありがとうございます！長くなりそうですが更新早くできるように頑張ります！ (2016年12月29日 18時) (
レス) id: 96a74a2a13 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - 更新頑張ってください。完結したら読みに行かせていただきます！ (2016年12月29日 11時) (レス) id: 59f95dacc4 (このIDを非表示/違反報告)
初(プロフ) - 小柚さん» ゆったん！ありがとう！（笑）頑張るね！ (2016年12月16日 18時) (レス) id: 96a74a2a13 (このIDを非表示/違反報告)
小柚(プロフ) - 展開楽しみ！！あ、ゆったんです（笑）更新頑張ってね！！ (2016年12月16日 17時) (レス) id: 8edbdd9245 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：初 x他1人 | 作成日時：2016年12月16日 16時
