2 ページ2
.
「まあ私、朝は強いからね〜」
キンコンカンコーン
なんてことない会話をしているとチャイムがなり、
「はーいみなさんおはようございますー、
二ヶ月間どんな夏休み過ごされましたかね、」
出席がレポート提出だけ、という理由で履修登録した、
顔も名前もよく知らない先生のよくわからない話を聞き始める。
「ねむぅ…」
「出席の番号発表されたら起こして…」
「はいはい、おやすみー、」
そう言いながら私はタブレットを準備し、
事前配布されたレジュメを取り込み、書き込みしながら授業を聞く。
大学に入っても、まじめの性は健在である。
.
「Aは次ドイツ語だっけ、」
「そうそう、あっちの棟だから行くねー、」
「お昼食堂で待ってるねーん」
私以外の3人は、第二外国語は中国語を選択している。
本来は中国語選択の方が多いんだけど、
希望届を出した当時の私は、
なぜかドイツ語話せたらかっこいいから、という理由でドイツ語希望を出してしまった。
そのおかげで、同じ授業をとってる友達を探すことはできず。
過去問はTwi◯tterで繋がった先輩にもらったため、なんとかやりきれている。
「あ、Aちゃん久しぶり〜」
「久しぶり〜髪染めたんだね似合ってる!」
「ありがとう〜、思い切って染めちゃった、」
この子は松尾夏希ちゃん。
コースは違うけど、この授業の固定席で隣になり、仲良くなった女の子。
法学コースだからか、すっごくまじめでいい子。
「初っ端だから特に予習とかないよね?」
「ないはず、また映像資料見るんじゃないかな」
入学当初の不安にしては、
いい感じに人間関係を築けているのではないだろうか。
…ま、相変わらず男絡みはなんもないけど。
.
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みな | 作成日時:2023年12月14日 17時