【銀魂】【神威】 (ページ4)

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2.他人行儀にページ4

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数年前に突然私の前から消えてしまった神威君。今目の前に居る神威君は、あまりにも昔と違いすぎて驚いている。違うのは当たり前なのかもしれない。

誰だって年を重ねて成長していくもの。誰だって少しずつでも変わっていくものだから。

「流石に状況は飲み込めないよね」

神威君はそう言って私の手を引く。着いた先は一つの部屋で、扉の向こうは広くてとても豪華に見えた。だが、よく見ると紙が机の上に乱雑に置かれている。ここはどこなのだろうかと、今更ながら思い出す。

「ソファに座って？」

「えっ、あっ、はい」

何故だか敬語ばかり出てきてしまう。

「珈琲飲める？」

「飲めます」

「……なんだか、他人行儀になってしまうね」

「えっ……ごめんなさい」

寂しさを浮かべて笑う神威君は私に背中を向けて、珈琲を淹れ始めた。背中を向けながら、神威君は言葉を描けてくる。

「謝らないで？俺が悪いのはわかってる。突然、目の前から居なくなったのは俺だから。他人行儀なのも怒らせた事も、俺は何も言えないよ」

マグカップを渡してきたので、それを受け取りギュッと力を込めて口を開く。

「ごめんなさい、突然現れた事に頭がついていかないだけで、その……怒ってないですし、な、何より会えて嬉しい……よ？」

「……そっか、ありがとう。変わってないね、その優しさ。敬語、外してくれたら嬉しいな」

「わ、わかった」

クスッと笑う神威君の表情に自分の体温が熱くなる。顔を逸らして、珈琲を口に入れると仄かに甘味と大人な苦味を感じた。

「ここは、神威君の会社とか何か？」

「会社みたいなものだよ。俺はここの会長」

「すっ、凄いね……ところで、どんな会社なの？」

「えっ……あー」

唐突に目を逸らす神威君。触れちゃいけない領域だったのかもしれない。私は話題を変えようと、頭の中を駆け巡っていたその時だ。

「警察の裏組織……かな」

「警察の……裏組織？」

「…………」

神威君は不安そうな顔をしたまま、私の目の前に座って下を向いていた。警察の裏組織って、何だろうか。

「神威君、逮捕されたりしないよね」

「しないよ、警察から認められて動いてる組織だから。でも表には出られない。理由は、警察組織が回してくる仕事をしてるから、あとそれ以外も」

神威君は自分の仕事の事を私に話してくれたのだ、私もそれに対して返事をしなければならない。