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………




"全部忘れて欲しい"






…深い意味は無い






時折見せてくるあんな感じの雰囲気…苦手だ






…やめてよ







『危ね〜…!!』

『バレてなかったよな…?!』





男子達は小さな声で、それどころではなかったみたい






私も問いかけられて頷くとみんなしてほっとしていた






気にしないようにしないと。






また切り替えて作業に取り掛かろうとすると彼がまた手を握ってきて、また何か怪しげにこちらを見ていた







『…』






……?




彼も気になるけど、その奥にいた彼の友達がどこか難しそうな顔をしていた






…どうしたんだろう






『星野ちゃん!』






気になったものの別の人に名前を呼ばれてしまって様子はよく見れなった








「うん、これはココとくっ付けちゃって…」







ちょうど色が変わるとこで境目が…







「…あ、新しい色貰ってくるね」






色が無くなったし必要なやつをもっと持ってこよう






私が立ち上がると彼が私の足に触れた







『俺も行く』






足に触れたからか数人こちらを見て驚いていた気もするけど…気にしないようにしよう…







『行かない。俺が行く』






彼の隣の兄弟がいる友達が、彼を押さえこんで代わりに立ち上がっていた






『行こう』





『えっ』


『お前はここ押さえてて!』





一瞬にして他の人達に彼が取り押さえられている







『足りなくなったやつ取ってきまーす』







彼は誰かにそう言って、一緒に教室を出た








その教室に向かうまで特に話すことは無かった




…他のクラスは授業中だしね







その教室に着くとお互い喋らないからすごい静か…








『…弟は元気?』





すると急に彼の声が教室に響く。






「…うん…!元気…だよ…」





私は反射的にそう答えると彼は力無く優しそうに微笑んでいた







「…良い子すぎて気を遣うようになっちゃった」







あの時の翔の表情に胸が痛む







『わがままだったのが急に変わってくるのって寂しく感じるよね』







…うんうん、そうなの





やっぱり彼も兄弟がいるから分かってくれる







「…本当に……あんなにワガママ言ってたのにな」







『泣き喚いてね』






そう…



私が彼を見ると共感できるのが楽しいからか小さく笑っていた






『…やっぱり星野さんは兄弟の事を話してると楽しそうに笑うね』






…え?




またどこか力無く微笑む彼

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作者名:PUPU | 作成日時:2021年11月1日 20時

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