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「…違う!」








私はすぐにその場から離れたくなり背を向けた






すると小さな手で引き止められて振り向くと、翔が不思議そうな顔で私を見上げていた







そしてそのまま手を繋いだまま黒尾くんの元へ行き、黒尾くんの手も握る翔







……??







翔「…喧嘩はダメだよ」








さっきまで元気だった翔の声は少し寂しそうな気もした







翔「鉄兄ちゃんっごめんねって





握手するの」







…………………






仲直り……って喧嘩もしてないし、怒ってもいないけど。






翔の年では仲直りはこういうやり方なのか…







翔はそのまま私と黒尾くんの手を引っ張ってピタリとくっ付ける








私の胸が大きく跳ねるのが分かって、チラッと黒尾くんを見ると黒尾くんの顔もかなり赤くなっていた







そんな姿にまたさらに心臓がバクバクバクバク……








拒否したらまた翔は悲しんでしまう…それをお互いわかっているから






気まずいながらに、目も合わせられずゆっくりと手を握った








………あぁ、ダメだなあ








黒尾くんの言う通り、変に意識してしまっているのか心臓がうるさい







いつも後ろの席で過ごしている、日直きっかけで話すだけだったのに…








まだ寝たくなさそうな翔だけど、若干目がとろんっとして来ている









「電気消すね」





翔「お姉ちゃんも早く来て〜」








そう言い、布団に入るとすぐに翔がくっついて来てニコニコしていた






結局、私と黒尾くんが翔を挟む形で寝る事になった








黒「…ちょ…」







そして翔は黒尾くんともベッタリくっつきたい見たいで、黒尾くんの体も引っ張る







広いはずの布団が、やけに偏っている。








………それに…距離が近いよ…








小さな明かりからほんのり黒尾くんの姿が見える






お互い同じことを考えていたのか、目が合うと二人して俯いた







………早く、早く寝ちゃえばいい








黒尾くんが翔の体に手を乗せているのは知らず、私も翔に触れようとしたら黒尾くんの手に触れてしまった







また胸が跳ねる







「…ご、ごめん」







私はすぐに手の位置をずらして、小声で謝った







翔はもう寝ているみたいで、すぐに寝息を立てていた






疲れたけど楽しかったのか、いつもより幸せそうな気もした






するとずらしたはずの手の上に別の手が重なり、鼓動が早くなる





黒尾くんを見ても目を閉じていた

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PUPU(プロフ) - あははははさん» 強引なワガママを無理やりねじ込みました…申し訳ないです… (2021年1月6日 21時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
あはははは - ワガママしすぎwおかしいw (2021年1月6日 20時) (レス) id: 0050c00856 (このIDを非表示/違反報告)
PUPU(プロフ) - 瑞稀さん» そんな…!(´;ω;`)ありがとうございます!いろんな意見を取り入れて、別ルートも作るつもりです(^^) (2020年2月13日 12時) (レス) id: 1af456bb3b (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - すごく面白いです。感情移入して泣いてしまいました…笑 個人的には研磨落ちも見たいですがクロ寄りですかね…??どんな結果でも楽しみにしてます! (2020年2月13日 3時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:PUPU | 作成日時:2020年1月14日 21時

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