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仙道side
Aちゃんに散々言われて、ショックを隠せない越野。
「あ、でも
あのルーズボールは本当かっこよかったです
負けん気の強さNo.1て田岡先生が推すだけありますね」
Aちゃんが唯一褒めて、越野がバッと顔を上げた。
「でも、あれはライン越えてたし…
あれが超えてなかったらもしかしたら、」
すぐに下を向いてしまう越野。
「あれを追いかけられないようならとっくに負けは決まってたと思います。」
「おい、泣くなよ越野」
「な、なんか偉そうに言ってすみませんでした…！
私もまだまだなのに…」
急に慌て出すAちゃん。
「越野。もう俺達も後がない、やるしかねぇぞ」
「あぁ…！」
「越野さん、すみません、でした…」
「俺が言ってくれって言ったんだし何も問題ないぜ！ありがとなAちゃん
てか俺、Aちゃんとこんなに話したの初めてだな」
「確かに、そうですね」
なんか意気投合し始めた2人。
…あれ、俺って嫉妬深い方だっけ？
「片足立ちだし、立ってるの辛いだろ。座ってな？」
椅子を持ってきてAちゃんを座らせた。
「ありがとうございます！」
それからしばらく練習してると、8時になった。
「Aちゃん迎え来たか？」
「はい、すみませんがお先に失礼します」
「こっちこそありがとうな」
「仙道、車まで送り届けてこいよ」
「あぁ」
「え、大丈夫ですよ！」
「どうせ荷物持ち必要だろ。ほら、行くよ」
越野を残して、Aちゃんと体育館を出た。
「越野と仲良いんだっけ？」
「いえ、あんなに話したの今日が初めてですよ」
「…そっか。」
「越野さんて面白い人ですね、それにすごくいい人そう」
「…あぁ」
「責任感強そうで、仙道さんのこと支えてくれそうないい副キャプテンですね」
「ん、」
「それに、」
「あのさ」
「…はい？」
…でも、やっと付き合えたのに重いとか思われたくねぇな。
「いや、車どこに来てくれた？」
「あ、あれです」
考えてみれば親に会うんだよな。
緊張するな。。
「Aー、大丈夫？」
車から降りてきたAちゃんのお母さん。
「こんばんは」
「あら、こんばんは…Aの荷物持ってくれたのかな？わざわざありがとうね」
「仙道さんありがとうございました」
「えっ？仙道くん？！あの仙道くん？紳一も褒めてた？」
「あ、うん」
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作者名：なおお | 作成日時：2021年3月20日 13時
