第九十九話_貴方の声はいつも私を救ってくれる ページ16
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A「そ、そんなことないッ!!だって私はッ!!」
中也「"自分の意思で動けるようになった"だろ
確かに其れは此の四年でお前が頑張った証拠だ
けど根本的な決定権は太宰のままなんだろ」
A「…ッ……!」
中也「太宰がこういう時にお前を一人にするのは
昔からお前に自分で考えさせ、行動させるためだ
今まで太宰がわざと気付かせないように仕向けてただけで
実際お前は何も変わってねぇんだよ」
A「……わ、…たし……」
__何も変わってない?
行き詰まっている訳じゃなくてあれから何も進んでないってこと?
前に進んでいると私がただ勘違いしていただけ?
"織田作が望む私"になるために
思考がぐちゃぐちゃになって頭が回らない
……目の前が真っ暗になっていく
中也「四年前のお前の方がまだ"自由"だった
自分を縛り付ける生き方をしねぇと
A「………」
そうだ……結局『約束』で縛られている時点で私は前に進んでないのも当然だ
太宰に縋っている事も自分の意思を放棄しているのと同じ
中也の云った通り、私は
___『A』
A「!」
__太宰『もし君が悲しみで心を痛めたり、涙がこぼれても
絶望の淵に立たされ、何を信じたらいいか分からなくなってしまっても
____"私たち"がいる』
__太宰『私たちが君の名前を呼ぶよ、何度でも』
A「………」
クスッとAは微笑する
そして俯いていた顔を上げる
その顔に瞳にもう絶望の色は無かった
乱歩『A〜、僕云ったよね?"そんなに深く考えなくても大丈夫。君は君が思うままに動けばいいよ"って』
乱歩の拗ねた声が聞こえてきた
それにAは申し訳ないように眉を下げながらカメラに向かって云う
A「そうだね、ごめんなさい。でも、もう大丈夫だから」
乱歩『……そ、ならいーよ』
中也「へぇ〜、何が"大丈夫"なのか聞かせてもらおうか?」
A「確かに中也が云ったことは全て正しいよ」
中也「……」
A「でも、"其れで良い"んだよ」
中也「!?」
Aが意外な言葉を発したことに中也は目を見開いた
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みゆき(プロフ) - 布団になりたいさん» いえいえ!全然大丈夫ですよ!!こちらこそありがとうございます!!☺️☺️ (7月9日 10時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
布団になりたい - 良かったあぁぁあ…すみません!!急かすようなことを言ってしまいました…、ゆっくり!気長に待ってるので!!応援してます!😻 (7月8日 8時) (レス) id: 2f59deb4b8 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 布団になりたいさん» あります!!この後のお話もちゃんと考えてありますので!!もう少々お待ち下さい!!🙇💦💦 (7月7日 22時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
布団になりたい - えっ、これ終わっちゃったんですか…??続きありますか…? (7月6日 20時) (レス) @page49 id: 2f59deb4b8 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - 灯花さん» ありがとうございます!!もう少々お待ち下さい!!🙇💦💦 (6月16日 22時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゆき | 作成日時:2022年5月1日 21時