四十一訓 ページ44
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「……ぃ」
誰かの声が聞こえる………
「………ぉ……ぃ」
誰……?
__沖田「おい!!!A!!!」
A「ッ………そ……ご……」
目を開けるとそこには焦った顔で自分を見つめる沖田の顔が映った
A「わ、たし………」
沖田「何でこんな所で倒れてるんだよ
……怪我はしてねェみたいだが
一体何が合ったんでィ?」
A「………」
何が合った……?
私……何で眠ってたんだっけ?
何で倒れてるんだっけ?
………何でだっけ?
まだ意識が朦朧としているせいか、思考がままならないA
でも、一つだけ今どうしてもして欲しいことがあった
それは………
A「総悟……抱きしめて……」
沖田「は?」
ボーとしてると思ったら急に手を自分に伸ばしてくるA
しかも普段のコイツなら、絶対に俺に対して言わない言葉付きで
A「総悟……」
沖田「ッたくっ、こっちの気も知らねェでテメーは」
そう言いながらも沖田は優しくAを抱きしめた
どうしようもなく、誰かに抱きしめて欲しかった、人の温もりが欲しかった
沖田「……」
A「………」
互いに何も言わず、沈黙が続くが沖田がAの頭をポンと撫でる
その撫で心地が気持ちよくて、Aはまた目を瞑った
沖田「………こんなに弱るほどの何かが合ったなら
何で俺は気付いてやれなかったんだ
もうテメーの泣き顔も、傷つく姿も見たかねェのに」
眠っているAの額に沖田はキスをする
沖田「__今度はぜってェ俺がAを護る」
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翌日、町の小さな掲示板に貼られてる紙を一人の男が見つめていた
桂「どうやら失敗したようだな」
高杉「!」
後ろを振り向けばそこに居たのは桂だった
高杉「思わぬ邪魔が入ってな
牙なんぞとうになくしたと思っていたが
とんだ誤算だったぜ」
桂「何かを護るためなら人は誰でも牙をむこうというもの。いずれAもお前に牙をむけるぞ」
高杉「………」
桂「会ったのだろう、Aに」
高杉「………さァな、そんな名前のガキ…覚えてねェよ」
桂「高杉!!
いくらAが今将軍の娘であろうが
アイツはお前と由紀のm……」
高杉「由紀が居なくなった今…俺に護るものなんざねェし必要もない」
そう言い、高杉は歩いて行った
残された桂は暗い顔をしたまま由紀を思い出す
桂「(由紀、お前が居なくなるだけでここまで俺たちは変わってしまうのだな)」
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みゆき(プロフ) - 来良さん» 返信が遅くなりごめんなさい!😣💦💦ありがとうございます!!私も早く三人と再会させたいです!!!笑笑 (2022年1月5日 23時) (レス) id: 475a141bfc (このIDを非表示/違反報告)
来良 - この作品めっちゃ好きです…!早く高杉さんやヅラや辰馬さんに再会するとこをみたい…!お身体に気をつけて、これからも頑張ってください!応援してます! (2022年1月3日 21時) (レス) @page15 id: 1123250b94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゆき | 作成日時:2021年5月21日 17時