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手当て ページ4

日当たり良好な保健室の机。

オレは課題を終わらせて突っ伏していた。

時刻は午前11時を少し過ぎた頃。

寝ようとは思うけど、ベッドを借りるのは忍びなくていつも机で寝てる。

眩し過ぎない陽の光と、そよ風。

これは寝ない方がおかしい。そうだ。寝よう。

ブレザーを脱ぎ、丸めて枕にして、それに顔を埋める。

だけど、美花がしてくれたスプレーの匂いが鼻にダイレクトアタックを仕掛けてきたからすぐにやめた。

腕を枕にして眠りに就こうとしたその時、保健室の扉が開いた。


?「3-Aのシルクです。手切ったので絆創膏貰いに来ました。」


そこに居たのは一昨日のチビ…もといシルク。

絆創膏のある場所は分かりづらい事に定評がある。

仕方なく席を立って、シルクの傷をちらっと見ると、かなり深い事が分かった。


『アンタ、それ絆創膏だけじゃ駄目。止血するから座ってて。』

シルク「あ、はい。」


止血用のガーゼと包帯、消毒液、絆創膏を持ってシルクと向かい合って座る。

一昨日の事は相手から持ち出されない限り話さなくてもいいな、と思っていた矢先。


シルク「一昨日、会った…よな?」


早い。

まあ、隠しても面倒だし、認めておくか。


『そうだけど…で?』

シルク「や、その…。」


なんだ、見た目に反してそういうのは慣れていないのか。

少し申し訳なくなって、ふっと微笑んでやった。

どうだ、母さん直伝の笑みだぞ。

そうしてる間にも、血は徐々に止まっていく。

オレはそれに消毒液を浸した綿をつけて、消毒を済ませる。


『ホラ、絆創膏。後はアンタでやれるだろ?』

シルク「あ、うん。」


シルクは絆創膏を手早く付けて、オレの向かいから立った。

そのまま保健室を出ていくのかと思いきや、出口とは真逆のオレの方に向かって来る。


『なんだ?』

シルク「昼休みもここ来ていい?」

『何も無いのにか?』

シルク「君に会いに…じゃ、ダメ?」

『理由にはならんな。』

シルク「友達になりたい。」


友達。その言葉に思わず肩が跳ねてしまった。

友達。それは裏切るか、裏切られるかの関係。

もう2度と傷付きたくない。けれど、コイツの曇りのない目はきっと信じられる。

審美眼は磨いてきた筈。だけど、頭を回るのは昨日のアイビー。

──本当に、良いのか?

『友達なんかいらない』なんて、言うけれど。

本当は欲しい。

遠慮なく笑える友達が。

オレが出した、答えは。

■Lunatic case:Red→←7株のアイビー



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かれん - あーあ。シルク達が乗り込んで来たらどうすんのやろ、、、、 (2018年11月5日 0時) (レス) id: dba75e7956 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - ウオタミでもありますし、読みやすいんで! (2018年11月3日 8時) (レス) id: dba75e7956 (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - かれんさん» ご閲覧頂きありがとうございます。私なんてまだまだですが、ファンだと言ってくれるのは嬉しいものです。ありがとうございます! (2018年10月31日 0時) (レス) id: d04d043254 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - いつも見てますよ!!(他の作品も)←コメントしてます!   がんばってください!!←ファン (2018年10月28日 22時) (レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - かれんさん» ご閲覧頂きありがとうございます。頼れるリーダーが可愛いの、良いなと思って書いてました笑 (2018年10月28日 15時) (レス) id: d04d043254 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊達。 | 作成日時:2018年10月1日 0時

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